アスリートやアスリートの親御さんの中には、体づくりに関してプロテインなどのサプリメントに頼るのではなく、食事からしっかりと体づくりをしたいと考える人も多いのではないでしょうか?
今回は、サプリメントに頼らずに食事から栄養を取り入れることで、体づくりをおこなう時に、目を向けなければならない課題についてご紹介したいと思います。
体を大きくするために抑えておきたいポイント
スポーツの現場でよく耳にするのが、もっと体を大きくしたい、身長を伸ばしたけど、10代のころからプロテインを飲ませて良いのでしょうか?という悩みです。
その背景にあるのは、食事の観点から考えて、栄養が足りていない、不足しているが故に、体が大きくならないのではないか?と考えプロテインで不足分を補おうとする考え、またはプロテインを飲めば大きくなるんじゃないかというイメージで作り上げた発想だと思います。
ここでは、体づくりが進まない理由を栄養が足りていないからという理由に目を向け、食事量にピントを当てて考えていきます。(伝えたいことを明確にするために睡眠などは一旦横に置いておきます。)
体づくりを食事量で考えた時、大切な要素の1つに「消費エネルギー」よりも「摂取エネルギー」が上回っていることがあげられます。
現段階で体づくりが上手く進んでいないのであれば、「消費エネルギー」>「摂取エネルギー」になっているのではないか?と考えることができます。
体を大きくする2つの選択肢
この場合、「消費エネルギー」<「摂取エネルギー」の状態に変えることが大切になります。この状態を生み出すには2つの方法があります。
(1)消費量を下げること。
つまり、運動量を下げることです。トレーニング負荷を下げ、毎日の消費量を摂取量より上まらないようにトレーニングメニューを変える方法です。
(2)摂取量を増やすこと。
運動量、トレーニング量は変わらずに、食べる量、摂取する量を増やしていく方法です。
(1)は現実的じゃない
ここで考えられる判断として、(1)に関しては現実問題、上手くなりたい、強くなりたいと取り組んでいる中で、練習量を制限することは現実的ではありません。特にチームスポーツの場合、全体練習として組まれていることも多く、練習についていけない=レギュラー争いから落ちることになりかねないため、なかなかこの判断はできません。
一方で、(2)に関しては、練習量以上に、食事量を高めていく方法ですが、課題として「そんなに量を食べれない」という悩みがあります。そこで多くの場合出てくるのが、食事だけでは不足してしまった栄養をプロテインで補うという考え方です。
ただ、ここでサプリメントを使用したくない。というのが今回のテーマです。
となると食事量を増やして、食べる以外の選択肢がなくなります。
食べる量を増やす事と正面から向き合う
ここで食事量を上げることができるのであれば良いのですが、体づくりで悩む多くの選手は、食べれないケースが多いです。
つまり、サプリメントでの摂取を選択しないとするならば、食べる能力を高め、食べる量を増やす工夫をしなければならない状況です。
こことしっかりと向き合い、打開策を検討していくことが大切だと思います。
とはいえ、すぐに食べる量(食べる能力)を高めることはできないので、限られた能力の中でできる限り栄養素をたくさん取り込んでいくには、消化吸収を意識し、咀嚼や調理法、食べ合わせなどで、消化に負担のかからない方法で食事をとっていくことが大切なポイントになってくると思います。 また補食の活用を行い、1日で摂取できる量を少しでも増やしていく取り組みが大切なのではないでしょうか?
まとめ
サプリメントよりも食事からしっかりと体づくりを行なっていくことはとても大切なことだと思います。ただ、食事を大切にしながらしっかりと必要な栄養素を体内に取り込んでいくには、必要な量を食べることができる食べる能力が大切であり、そこを意識した取り組みに目を向ける必要があると思います。
プロテインを活用したくないという方は是非、この辺を意識されてみてはいかがでしょうか?参考になれば幸いです。
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