⭕️股関節の捉えとヒップヒンジの違い
サイドスクワットによるトレーニング
奥の二人はわりと股関節の捉えができてるけど、手前の人は股関節の捉えが外れてしまっている。
股関節の捉えは、ただヒップヒンジができてればいいわけではなく、上半身の連動も必要になります。https://t.co/zVqDlsruy4 pic.twitter.com/frMBuDYnq8
— 桑原秀和(Hide. Kuwabara)🇳🇱🇧🇪 (@HiddeKuwabara) December 29, 2020
先日、股関節の捉えとヒップヒンジの違いについて、インスタグラムの動画を引用して上記のようなツイートをさせていただきました。
この動画のようなサイドスクワットやノーマルなスクワットは、一般的に下肢の筋力向上のために行われることがほとんどですが、体の使い方を向上させるために非常に有効的なエクササイズになります。
また、この動画ではエクササイズ時の横の姿勢を観察することができるので、股関節の捉えとヒップヒンジの違いについて気づくことが可能です。
そのため今回はサイドスクワットをするときに股関節の捉えがある状態をどのように作っていくのかを解説していきます。
前回、体を正面から見たときの股関節の捉えの観察方法に触れた記事も書いたのでこちらもご覧ください。
【サイドスクワットを効果的に取り入れる!】股関節を意識したポイント解説
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スクワット時に股関節の捉えができているかを観察するために、重要なポイントは横から体を見たときに、頭の位置が立った状態からハーフスクワットまで前後していないかを確認することです。
先ほどのツイートをしたときの動画のサイドスクワットで手前の人が股関節の捉えができていないと書きました。動画を見ていただくとわかる通り、手前の人の頭の位置は前後に大きく触れています。それに比べて、奥の二人はそれほど前後には触れていなく垂直に近くスクワットができています。
スクワットしたときにヒップヒンジだけを意識すれば、お尻を後方に移動させて頭の位置が前方にいきます。
しかし、股関節の捉えを作るためにはお尻を後方に移動させますが、頭の位置を変えてはいけません。
実際にやってみると非常に難しい動きになると思います。
しかし、体の使い方が上手い人は、簡単にこの動作を行うことができます。
そして、この動きは体の余分な力を使わない効率的なスクワットになります。スクワットのエクササイズですが、なるべく力を使わず脱力することも重要です。
つまり、スクワットに対するエクササイズの従来の考え方である下肢の筋力を鍛えることとは違い、僕が推奨するスクワットのエクササイズは、重力をいかに効率的に使って体を支えることができるのかということを重要視します。
ここでは詳しく書きませんが、小柄でも当たり負けしないアスリートの特徴としては、筋力でパワーを生むのではなく重力をうまく使ってパワーに転換しているという秘密があります。
これは日本での武道の考え方の一つでもあり、小柄な日本人にとっては体が大きなヨーロッパやアフリカ系のアスリートに対抗するためには必要不可欠なことでもあります。
それでは、サイドスクワットのエクササイズのやり方を見ていきましょう!
トレーニングの方法
写真のように両足を少し広めに位置させて立ち、片方の脚に重心を乗せていきスクワットをしていきます。
この時になるべく、お尻を後ろに突き出すように意識をしていきます。
股関節を捉えた状態でスクワットできるための3つの要素
1)ヒップヒンジ
上記でもお伝えしましたが、スクワット時に椅子に座るのと似たような形でお尻を後方に持っていきながら行います。このことで股関節を軸に体を支えることができるようになり、腿の前をなるべく使わずにお尻の筋肉をうまく使うことができます。スクワット以外の下肢のトレーニングでもこのヒップヒンジでお尻をうまく使えることが非常に大切になってきます。
2)胸郭の柔軟性
胸郭の柔軟性はスクワット時のヒップヒンジがうまくできた時に頭の位置を前方に移動させないためにとても重要な要素です。胸郭の柔軟性がないと、胸で上半身を反ることができず、腰で反ってしまいます。これは腰痛を引き起こす原因になったり、下肢に余計な緊張を生んでしまうため避けなければいけない動きになります。スクワット系のエクササイズをした時に腰を痛めたり、筋肉が緊張してしまう人はまずは腰を反らないこと、そして胸郭の柔軟性の向上のためのトレーニングに取り組むことをお勧めします。
3)足底の感覚
足底の感覚を意識することで、体の重心が足底のどこに乗っているのかを認識することができます。多くの人の場合、かかと重心になってスクワットをする傾向になることが多く、下肢の余計な緊張を生んでしまいます。胸郭の柔軟性が低い人はまず母指球に重心を乗せる意識をすると股関節の捉えを感じやすくなります。胸郭の柔軟性が向上していくにつれて股関節の捉えの精度も高まり、重心を足底の中心に近づけていき、母指球、小指球、かかとの3点で支えられる感覚を掴むことが可能になります。これは足底感覚として理想の形になります。
まとめ
今回は、股関節の捉えがあった状態でのサイドスクワットを行うための解説をしてきました。
股関節の捉えとヒップヒンジは似ているようで、違うものであることも今回の記事を読んで少し理解していただけたかとは思います。
股関節の捉えの精度を高めるためには、ヒップヒンジが正しくできること、胸郭の柔軟性が十分にあること、足底の感覚を意識して足裏の3点でしっかり支えることができることというのがとても重要になります。
股関節の捉えができるようになると、楽に体を動かすことができるようになり疲れにくい体を手に入れられます。
是非、今後のトレーニングの参考にしてみてください。
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※今回ご紹介した動画は「craig__edwards」様の貴重なinstagram作品です。