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【朝お腹が空いて目を覚ましたい!】朝お腹が空かない人の原因と4つの対策
2021.05.21(更新日2024.11.05)

 

アスリートと接している中で多い悩みの1つに「朝食が食べれない」という悩みがあります。「朝はお腹が空いていなくて、喉を通らない」多くの選手がこのような感覚を持っています。

 

そこでこの記事では、朝食が食べれない選手に対して「朝お腹が空いて目が覚める」くらいにするにはどうすれば良いのか?

 

原因と4つの対策についてご紹介します。

 

朝からしっかりと栄養補給ができるコンディションを整え、体づくりとリカバリーの質を高めていきましょう。

 

原因は前日の夜の食事と睡眠にあり

まず初めに、朝お腹が空かないという選手が目を向けたいのが「前日の夜の食事」です。

 

私の経験の中では、前日の夜の食事を工夫するだけで「翌朝に空腹感が出た」「お腹が空いて目が覚めた」など、朝食時のコンディションが改善されるケースが多いように感じます。

 

では、具体的に前日の夜の食事がなぜ、翌朝のコンディションに影響を及ぼすのでしょうか?

 

前日の夜の食事に関して、悪いケースを2つご紹介します。

 

夜食べる量が多すぎる

朝が食べれない選手は1日の摂取量を昼と夜で補おうとするため、必然的に食事量が多くなりがちです。アスリートれあれば1日3000キロカロリーを必要とする選手もたくさんいるため、昼と夜の2食でそれを食べようと思うと、無理して食べてお腹いっぱいのケースもあります。

 

この状態では、消化活動に負担と時間を要してしまうため、睡眠中も消化活動 が行われ、朝目が覚めた時に、お腹が空いていなかったり、内臓に重たさを感じたりしてしまします。

 

食べる時間が遅すぎる

プロ選手ではないアマチュア選手の多くは、仕事や学業を終えてから練習を行い、練習終了後は長い道のりを、時間をかけて帰宅する。そんな選手もたくさんいます。

 

そのため、帰宅後に食事する時間が遅くなり、夜の10時以降に食事を行なっている選手もいます。

 

こうなってくると、食事をしてから睡眠までの時間を確保することができないため、体内では消化活動を行いながら睡眠に入ることになります。その結果「夜食べる量が多すぎる」選手同様に寝ている間に消化活動が行われることになります。

 

なぜ睡眠中に消化活動が行われるとダメなのか?

体内では食事をすると、消化活動を行うために血流が内臓部分に集まってくるため、体の深部の体温である深部体温が上昇すると言われています。一方で、良い睡眠を確保するには深部体温を下げながら睡眠に入った方が良いと言われているため、良い睡眠に反する動きをしてしまい、睡眠の質の悪化を招いてしまうのです。

 

さらに、睡眠の質の悪化は、体づくりや身長の伸び、リカバリーに欠かせない成長ホルモンの分泌低下につながり、アスリートにとって大切な部分の効率が悪化してしまいます

 

こうなってくると、朝目が覚めた時に疲れが残っていて、体が重い、寝起きが悪い、という現象に繋がり、食欲以前に「朝起きれない」状態になってしまうため、当然朝食を食べるコンディションとしても悪くなってしまいます。

 

さらに、睡眠中に消化活動が怒ることによるデメリットはこれだけではなく、内臓疲労の蓄積にも繋がります

 

「内臓疲労」はあまり意識されたことがない選手も多いかもしれませんが、内臓疲労が、パフォーマンスや体の可動域、筋肉の硬さなどにも影響しているのではないかと考察されるケースがあります。(1)

 

4つのオススメ対策

夜の食事の量が多すぎたり、夜の食事のタイミングが遅すぎたりすることで、翌朝に影響が出ることがご理解いただけたと思います。

 

とはいうものの、住んでいる場所や環境を変えることは難しいのが現実なので、「夜遅い食事をやめる」のは難しいと思います。

 

では、現在の環境下でどのようにケアをしていけば、「朝お腹が空いて目が覚める」くらいに朝の食事のコンディションを高めることができるのでしょうか?

 

ポイントは3つあります!

 

(1)分食を活用する

夜の食事を練習前や練習後、帰宅途中に振り分けて摂取してあげることで、帰宅後の遅い時間帯に大量に食事をすることがないように分散してあげる対策です。

 

例えば、練習後は糖質を補給するためにおにぎりを摂取し、帰宅後はタンパク質や野菜の摂取を中心とする。などです。

 

(2)消化に良い食材を選ぶ

消化に負担がかかることが、睡眠の質や翌朝の状態に影響を及ぼすと先ほどご紹介したので、消化に良い食材を選ぶことが大切です

 

夜の食事は、脂身の少ないお肉や魚を選んだり煮込み料理や塩麹を活用した料理で柔らかく調理した食材を選ぶと消化負担を軽減させながら食事から栄養補給が行えます。

 

(3)食品の組み合わせを工夫する

酵素が含まれた食材を食べ合わせることで、食材の消化をサポートし、消化作業を早くさせることです。

 

例えば、お肉であればパイナップルと食べ合わせることでパイナップルに含まれる消化酵素でお肉を消化サポートしてくれますし、お魚には大根おろしを添えることで消化サポートにつながります。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

「朝食が食べられない」という状況は、前日の夜の行いが招いた結果であったことがイメージできたのではないでしょうか。朝が食べれないとなると、アスリートにとって体づくりやコンディショニング、パフォーマンスの観点からも大きな致命傷になりかねません。

 

よりレベルの高い環境を求める選手は特に意識して取り組みたいポイントです!

 

また、朝ご飯が食べられることで、体づくりが進みやすくなります。

体を大きくするという観点からも意識的に取り組んできたいポイントです。

 

 

 

<参考文献>

(1)「【スポーツ選手必見】理学療法士の視点から見える食事がパフォーマンスに影響する理由」(https://www.athlete-collection.com/soccer-training/physical/kidney-fatigue-performance/ 閲覧日:2021/05/27)

 

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中出寛省

ACトレーニングコーディネーター株式会社サモリット
【選手実績】全国高校サッカー選手権大会ベスト16・関東大学サッカー1部リーグ【講演実績】高校サッカーチーム・ラグビートップリーグチーム・ゴールドジム・その他、多数トレーニングジム、チーム、団体

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