今回は、大迫選手が日本代表の招集期間に行っているトレーニングについて解説していきます。
動画や以下の写真の通り、片足立ちになり支えている方と同じ側の腕でダンベルを上に持ち上げていくトレーニングになります。
トレーニング方法
まず右足で片足立ちになり、上げている方の膝をできる限り高く上げて股関節を固定します。
この姿勢をキープしたまま、右手でダンベルを上に上げていきます。
このトレーニングはただ単にバランスをとって肩の筋肉を鍛えているように見えるかもしれませんが、連動をしっかりと意識して行うと全く違ったトレーニングになります。
トレーニング3つのポイント
この連動を一つ一つ意識できるように3つポイントにしぼり解説していきます。
1)骨盤を安定させる
このトレーニングで骨盤を安定させるためには、軸足での股関節の捉えががしっかりできていることがとても大切になります。股関節の捉えを作るには、少し骨盤を前傾位にして内転筋を意識します。そして内転筋と腸骨筋、大腰筋が連動して働くように胸郭の位置や頭の位置を股関節の上にしっかりと乗せていきます。この状態を作れることが前提で、反対側の左膝をできる限り高く上げていきます。そうすることで、左膝を高く上げることで、左の骨盤が後傾方向に回転ベクトル働きますが、右側の骨盤が前傾に固定されているため骨盤内でねじれの力が生まれて骨盤の安定性が高まっていきます。
2)胸郭でダンベルを持ち上げる
骨盤がしっかりと安定すると胸郭が自由に動きやすくなる体の特徴があります。そのため、骨盤をしっかりと安定させることで、肩だけでなく胸郭を使ってダンベルを挙げられるようになります。この胸郭を使うことで股関節の捉えで活性化させた大腰筋から腕にかけての筋肉がしっかり連動していき体幹部をしっかりと使ってダンベルを挙げられます。つまり、肩の三角筋や僧帽筋を頼ってダンベルを上げるのではないため、胸郭でダンベルを持ち上げられると下肢からの連動を使って胸郭周りの筋肉を鍛える目的に変わります。
3)視線、頭の位置を固定する
骨盤を安定させ、胸郭でダンベルを持ち上げられるようにするために気をつけていくポイントとして、視線と頭の位置をブラさないことも大切になります。そのため頭の先が天井に引っ張られるような意識を持ち、視線を前方にキープしたまま行うことが重要です。このことにより、体の軸をしっかり構築しキープしやすくなっていきます。
まとめ
今回は、サッカー日本代表のなかで行われているトレーニングの一部を参考にして解説させていただきました。
片足を上げて、腕でダンベルを持ち上げる動きであっても骨盤をしっかりと安定させて、胸郭の動きを出しながら体の軸を作り動作をしていくこととても重要になってきます。
このようなトレーニングの動作の質にこだわることで、インナー筋である体の中心に近い筋肉をしっかりと使いながらさまざまな動作にうることができるようにもなります。
アウター筋が発達すると見た目も良くなり強くなったように感じるかもしれませんが、本当にパフォーマンスが高い使える体というのは見えないところがたくましく強靭です。
どんなトレーニングをするのかではなくどのようにトレーニングをするのかというようにトレーニングの質にこだわり取り組んでみてください。
編集部オススメ記事
※今回ご紹介した動画は「JFATV」様の貴重なyoutube作品です。