僕も昔はそうだった。
「自分はストイックにやっている!」
「あれだけ走り込みをしたんだ!」
「あれだけ朝から晩まで練習したんだ!」
「だから勝てる!」
「勝てるはずだ!」
そう自分に言い聞かせて望んだ高校3年生の高校サッカー「冬の選手権」。
怪我を押して出場したが、全国大会出場の切符を掴めなかった。
夏のインターハイの切符は掴んだが、大本命である3年生として迎える冬の選手権掴めなかった。
その時の心情が先ほど述べた心情。
でも結果は「負け」
今振り返って思うことがある。
あの時はストイックという名のやった感に騙されていたと。
つい先日、とある高校生の話を聞いていて自分の高校時代を思い出した。
そう、まさにストイックに騙されている。
どういう意味かというと。
お菓子は食べない、炭酸は飲まない、朝練、夕方、居残り練習、とにかく練習量とストイックなまでの束縛の結果は残念ながら勝利ではない。
ということ。
もう少し詳しく説明すると
自分に厳しく、ストイックな生活を行うと、「やっている感」を味わうことができる。
例えば、練習の後、ジムに行って少しトレーニングすれば、「俺はやっている」感が出る。つまり、「努力している感」を味わうことができるのだ。
この「やっている感」は精神面や自信をもつという意味では一理あるのかもしれない。だが多くの場合ただの「やっている感」で結果に結びつかないケースが多い。特に、日本にはその文化が根付いているように思う。
仕事でもそう。
遅くまで残業していると「仕事している感」
スポーツもそう。
遅くまで居残り練習していれば「練習している感」
そういう人に限って
早く帰るのが怖かったりする。
それは、時間を費やす満足感が得られないからだ。
何をするでもなく、時間さえ費やせば実は満足感を得られたりする。
このような場合
「効率的に行う」ということがかけているように思う。
僕自身も選手時代や仕事においても思い当たる節がある。
だからこそ意識したいのが
「やっている感」は結果に結びつかない。
と言うこと。
大切なのは、そこに理由があるかどうかだと思う。
なぜ今それをしなければならないのか?
なぜ、今という大切な時間を使ってそれをやらなければならないのか?
現在の自分の状況と、なりたい自分、目標を照らし合わせた時。
どういう方法を取ればその目標にたどり着けるのか?
そこから生まれた行動であれば、結果がついてくる可能性が高くなる。
でも、有名選手はシュート練習を1日100本毎日やっていたから自分もやろう。
では意味がない。
自分の行動と努力には必ず理由があり、その理由は、現在の自分と目標をつなぐものではなければならないと思う。
その理由が説明できないのであればそれは「やった感」になりかねない。
そんな風に先日とある高校生の話を聞いて改めて思い返した。
その高校はチームで「ストイック=勝利の美学」に騙されているように感じた。
彼らには情報と思考が必要だと思った。
ストイックは大切だが
意味のないストイックほど悲しいものはない。
真面目な人ほどそうなりやすい気がする。
僕も意識しているが、意外と身の回りには「やった感」だけの行動が多かったりする。
特に注意したいのは「食トレ」
食事に関しては特に「やった感」「食べた感」だけを求めてしまいがちなように思う。
食事を味方に付ければ、アスリートのパフォーマンスは大きく変わる。
そう思っている。
そんな大切な食事をアスリートは「食べただけ」で満足してはいけない。
食トレについても書いてみたので、食トレで悩んでる選手は良かったら読んでみてください。
よかったら自分の普段の行動についても考えてみてね!
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