活性酸素を意識したことありますか？

プロアスリートは活性酸素の対策に気を使っている人も多いのではないでしょうか。

スポーツ選手は激しい運動をすることが多く、活性酸素の量も増加しやすいと言われています。

増えた活性酸素は疲労の蓄積やパフォーマンスの低下に繋がる可能性が高いので、活性酸素を知り、対策を心掛けることもコンディショニングの１つだと思いますので、この機会にチェックしてみましょう！

 

活性酸素とは

活性酸素は本来、有害物質から体を守るものです。

体内に侵入してきた細菌やウイルスなどから体を守るために白血球が作り出す物質で、健康維持の為に重要な役割を果たしています。しかし、活性酸素の殺菌能力は強力なため、増えすぎると逆に正常な細胞や遺伝子をも酸化させてしまいます。

老化や様々な病気を引き起こす原因にもなり、病気の90％は「活性酸素」が関与しているとも言われています。

 

活性酸素はどのように発生する？

活性酸素は呼吸をして体内に酸素を取り入れることで自然と発生します。

一回の呼吸で取り込んだ酸素の約2～3％は常に体内で活性酸素に変換されます。

激しい運動などをして呼吸量が増えると、活性酸素が増え、さらに体内での筋肉温度が上昇して体温が上がると活性酸素の変換率が5～8％程度に上昇すると言われています。

人には活性酸素を有効に利用し、余剰分を消去する機能が備わっていますが、運動量の多いスポーツ選手やアスリートは大量の酸素を取り組み、体内で多くの活性酸素を発生させることになり、本来の機能だけでは追いつかず、体を酸化させてしまいます。激しい運動をする人は、通常より多くの「抗酸化物質」を摂取することが大切と言われています。

また、現在では様々な原因で活性酸素が増えすぎる環境にあります。

＜活性酸素増加の要因＞

・ストレス

・紫外線

・喫煙

・飲酒

・睡眠不足

・食品添加物

・大気汚染

など様々な要因で普通の生活をしていても活性酸素は必要以上に増えやすい環境に私たちは身を置いています。

 

活性酸素の悪影響

活性酸素の増加によって、疲労や老化、病気に繋がりやすくなってしまいます。

細胞膜が活性酸素と結びつくことによって細胞が老化します。特に血中酸素を大量に使って活動する肝臓では、活性酸素が発生しやすく、影響を受けやすいです。肝臓の老化による機能低下によって疲れやすくなる、やる気が出ないなどの症状も出てきます。

また、血中の悪玉コレステロールと活性酸素が結びつくことで、血管壁がダメージを受け、血管そのものも弾力を失い、硬く脆くなる動脈硬化が起こる１つの原因にもなる可能性があります。

人の体は60兆個の細胞で出来ています。細胞が酸化されるとそれぞれの場所で体の不調や病気が起こってしまいます。

酸化は常に行われ老化を促進させているのです。

 

抗酸化対策で活性酸素の増加を防ぐ

体を酸化させないために、活性酸素の発生や働きを抑制したり、活性酸素を除去する抗酸化物質を多く含むものを食生活で取り入れることが大切です。

体内には、抗酸化作用のある酵素やホルモンがあり、体が酸化しないように守ってくれています。

抗酸化酵素・・・体内で作られる酵素で、活性酸素を害の少ない物質に変化させます。

【SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)、カラクターゼ、グルタチオン、ペルオキターゼなど】

睡眠ホルモン「メラトニン」・・・強い抗酸化作用があると言われています。

しかし、酵素やホルモンは加齢によって減少し、働きが弱まってしまいます。加齢だけでなく、生活習慣や食習慣によっても抗酸化酵素の働きだけでは酸化から体を守ることが出来なくなってきています。

積極的に抗酸化作用のある食品を取り入れることはとても大切です。

抗酸化物質・・・活性酸素による酸化を抑える物質が含まれています。

【ビタミンC・E、ビタミンB群、βカロテン、カテキン、ポリフェノール、CoQ10など】

抗酸化物質を含む食品を日頃からバランス良く積極的に摂ることで、体を酸化から守ることが出来ます。

緑黄色野菜、果物、ナッツ類、豆類、発酵食品、緑茶、ごま、アボカド、ベリー類、など

 

現代の食生活は食の欧米化や加工食品、添加物の増加で活性酸素を増やしやすい食事が身の回りに溢れています。

さらに、活性酸素の消去に必要なビタミン・ミネラル、酵素も不足しがちなので、食生活が乱れていると活性酸素は増えやすくなっているのです。

 

体調を整え、疲労回復しやすい体やパフォーマンス向上を目指すためにも、過剰な活性酸素の増加に注意し、抗酸化作用ある食事を意識することや睡眠をしっかり取るなど出来ることを少しずつ意識してみてはいかがでしょうか？

 

この機会に活性酸素について知っていただければ嬉しいです。