「最近疲れるな・・・。」
「最近なんかやる気がでない。」
そうやって悩んでいる選手!もしかしたらそれは貧血が原因かもしれません。
アスリートの中で、貧血に悩む選手は多く、貧血だと自覚がない隠れ貧血も多いのが現状です。
今回は『アスリートに多い貧血』について触れていきます。
そもそも貧血って何?
貧血とは
何かの原因によって赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減ることです。
ヘモグロビンの7割が鉄分であり、その鉄分が不足していく「鉄欠乏性貧血」が代表的な貧血です。
貧血になると、全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなり、様々な症状が出てきます。
それが貧血の代表的な例であるめまいに繋がったり、疲労感や倦怠感などといった症状をうみます。
アスリートは、トレーニングによって鉄の排出や需要が増し、供給量が追い付かずに、鉄不足になりやすいです。
またランニングや剣道など足底を繰り返し打ちつけることによって赤血球が壊れてしまうリスクもあります。
そのため運動する以上、貧血についてはしっかり知っておく必要があるのです。
貧血チェック
貧血の症状
何個あてはまるかチェックしてみてくださいね。
■ 疲れやすい
■ 風邪引きやすい
■ 冷え性
■ 神経過敏
■ 髪の毛が抜けやすい
■ アザがよく出来る
■ めまい
■ 耳鳴り
■ 立ちくらみ
■ 肩こり
■ 寝起きが悪い
■ むくみ
■ 動悸、息切れ
■ 頭痛
■ 生理不順PMS
■ 氷が食べたくなる(口腔内の温度が上がり無意識になる行動)
■ 注意力低下
■ 集中力低下
■ 腰痛
■ 顔色が悪い
これらに多くあてはまる方は要注意です。
鉄分やフェリチン(貯蔵鉄)の値
血液検査をして自分の鉄分やフェリチン(貯蔵鉄)の値もチェックしておくとよいです。
●ヘモグロビン(Hb)
全身に酸素を運ぶ働きがある。
・男性14.0g/dl 以上
・女性12.5g/dl 以上 必要
●フェリチン (貯蔵鉄)
スポーツ貧血になる時には鉄よりも先にフェリチン がなくなり始めるため、早期に『鉄欠乏』を発見できる便利な指標である。
・男性30ng/ml 以上
・女性20ng/ml 以上 必要
●鉄(Fe)
・70μg/dl以上 必要
*スポーツ内科のデータを参考にしています。
アスリートの方は一度チェックしても良いですね。
貧血の問題がクリアになるとどういいの?
アスリートの体感として多くあげられるのは、
■ 疲れにくくなる
■ 風邪をひきにくくなる
■ 体力がもつ
■ 集中力が増す
■ 寝起きが良くなる
■ 冷えがなくなる
■ むくみが取れやすくなる
などの感想が多いです。
貧血に必要な栄養素とは?
1)タンパク質
血液のもとになるタンパク質。
これが足りていないと血液そのものが作られにくいため、貧血になりやすくなります。
筋肉のリカバリーやホルモンや酵素をつくるもとにもなる栄養素のため、スポーツ選手は積極的に摂っていく必要がありますね。
●食品
肉、魚、卵、大豆製品
●量
体重×1.5~2g
2)鉄分
酸素を運ぶために必要な鉄分。
しっかり摂っていきましょう。
鉄には、比較的吸収されやすいヘム鉄と、吸収しにくい非ヘム鉄があります。
●食品
・ヘム鉄
赤身が強い肉や魚
(レバーや砂肝や鰹や鮪など)
・非ヘム鉄
あさりやしじみなどの貝類、ひじき、ほうれん草、小松菜など。
●量
15〜20mg
(一般の目安量の1.5~2倍で設定)
3)ビタミンC
鉄分の吸収を助ける大切な働きをしていきます。
ビタミンCは水溶性のビタミンで、足りている選手が少ないので、積極的に摂っていけるといいです。
●食品
野菜、果物、芋類
●量
水溶性なので、過剰の心配はほとんどありません。
足りない選手がほとんどなので積極的に摂っていきましょう。
サプリメントで鉄分を補給したい方へ
鉄分を食事で毎日摂るのが難しい場合は、サプリメントなどの補助食品もうまく使っていきましょう。
ただ鉄分の吸収率はただでさえ低いのに、食事で食べた成分や栄養によっては、一緒に摂取すると吸収を阻害されてしまう場合もあります。
そのため飲むタイミングに注意しましょう。
◆おすすめのタイミング
・食前と食後は避ける。
・食後1~2時間空けてから飲む。
飲むタイミングはすごく大切ですので、意識していきましょう。
以上、貧血とは?という部分から、チェックのポイントやオススメの栄養素を紹介しました。
ぜひ私生活に取り入れてみてください。
次回はレシピをご紹介しますので、お楽しみに!