2018年も残り2ヶ月を切りました。
2020年の東京オリンピックまで2年もありません。
今回は私が2020年を目指す一流アスリートと関わる中で感じた
「食トレ」の取り組み方
をお話します。
何か現場でお役に立てると嬉しいです。
競技目標と食事との関連
まず大切なことは
年間の計画と食事をしっかり結び付けること。
いつまでにどうなりたいのか。
競技の目標設定をすると思います。
そこに対して、食事の目標設定や具体的な取り組みを決めて、競技の目標と関連させていくことが大切です。
「1年後の試合で表彰台」と目標を掲げたのなら、そこに対してクリアにしなければいけない課題を洗い出し、その課題解決に食事を絡ませます。
例
【 後半〇分が課題 】
↓
スタミナ・持久力の強化
↓
食事で日々の疲労回復のスピードを上げていく。
【 脚が攣る癖を治す 】
↓
脚が攣るのはなぜか原因を探る
↓
筋肉が収縮しやすい体質かも
↓
筋肉を弛緩するような栄養素をとれる食事にする。
などです。
ここの目標設定がしっかりすることで、毎日の食事への意識が変わってきます。
ただその意識を継続するのは大きな課題です・・・。
食事との向き合い方で大切な3つこと
ここからは一流選手が食事と向き合うスタンスで感じたことを3つ挙げます。
ぜひ参考にしてください。
(1)自分の性格を理解しメリハリをつける
強い選手ほどメリハリがしっかりできている。
私はいつも、
「ベストな選択よりもベターな選択を継続させよう!」
「食事は細く長くやるものだ!」
と選手に伝えています。
それは誰だって完璧な食事を毎日できることに越したことはないですが、難しいのが事実です。
その中で、自分の性格を理解しながら、メリハリつけて取り組んでいる選手は強いなと感じます。
例えば・・・
「自分は楽しむ時は、とことん楽しみたい人」
という性格を理解していると、
「だから友人とごはんする際は、食べたいものを食べて、次の日身体をリセットするようなメニューにします。」
というように食事を楽しめますし、罪悪感も生まれません。
せっかく食べるのなら食事を楽しんだほうが体にもストレスがありません。
自分をしっかり認識し認めてあげるのも大事です。
他にも・・・
「試合直前は身体が食べたいと感じるものを素直に食べたい。」
「試合直前は食事のスケジュールをしっかり決めて計画通りに食べたい。」
などと試合にどう自分をもっていくのかも人それぞれです。
毎日向き合うものだからこそ、自分の性格にあった食事スタイルを見つけることが大事ですね。
(2)流行り物に流されないこと
例えば、アスリートのサポートをするためにサプリメントやプロテインなどがどんどん増えています。
もちろん新しい情報をチェックしていくことは大事ですが、そこに流されてしまってはいけません。
現在そこの市場の取り決めがしっかり定まっていないのが現状で、誰でもサプリメントやプロテインを作り販売できます。
そのため商品もピンキリです。
しっかり見極める力が必要になってきますね。
一流のアスリートは、そのことを踏まえ自分だけで判断せずに栄養士をはじめ、監督やコーチに聞いて判断したり、メーカーに問い合わせたりする選手もいます。
せっかくお金を出して摂り続けるものであれば、自分に合ったものを選んでいくことが大事です。
(3)自分の身体の声をしっかり聞いて食事に反映できるようになること
トレーニングに関しては、今の身体の状態を見て練習をしますね。
食事も同じで、
自分の身体の声を聞いて、食事を選べると強いです。
例えば・・・
「少し疲れ気味だから、今日は消化の早いメニューにしよう」
「朝しっかり食べずに練習をしてしまったから、運動直後の補食をしっかり入れ込んで早めにリカバリーしよう」
「炎天下の中試合をしたから、抗酸化作用のある食品を食べよう」
などです。
しっかり自分と会話し、ベストな選択が出来るようになりましょう。
また身体の声をキャッチしても、そのあとのアプローチがわからないと意味がありません。
栄養士や指導者に聞くのはもちろん大事ですが、自分自身のためにも最低限のスポーツ栄養学を知っておくことも一流としてあり続けるために大事になってくると思います。
まとめ
以上3つお伝えしました。
選手と話す日々を送っていると日々学ぶことが多いです。
身体を酷使して、結果を出すために努力しているアスリートがどう食事と向き合っていけばいいのかの答えは1つではないです。
自分に合うやり方を見つけるために、この記事が参考になってくれると嬉しいです。
中央大学競泳部/HONDA(実業団チーム) ソフトボール/東光教育センター競泳/チーム今治サッカー/東京朝鮮高校ラグビー/武蔵大学アメリカンフットボール/その他、陸上長距離選手、ダンサー、野球選手など様々な方の個人栄養サポート。 パーソナル栄養サポート、セミナー講師、ライター活動、レシピ開発なども行いながら、「あなたのかかりつけ栄養士」として活動をしている。