今回は、パリ·サンジェルマンでプレーするフランス代表のキンペンベ選手が中国の深圳で行ったパーソナルリカバリートレーニング時の室内でのウォーミングアップの動画について解説します。
キンペンベ選手のプレー
動画の解説の前に以下のキンペンベ選手のプレー動画を見てみてみてください。
この動画から分かるようにキンペンベ選手は走力や瞬発力があり、相手がドリブルできたり裏に抜け出してきたりしても、しっかりと体を寄せてスライディングでボールをカットするのに長けています。
また、CBでありながらボールを持ったときにステップで相手をかわし、すぐさま味方へパスをつなぐシーンもよくみられます。
もちろん、元々の身体能力の高さや脚の長さなどがこのようなプレーを可能とさせていますが、それ以外の要素として、重要なものがウォーミングアップ動画に隠れていると思っています。
ということで、実際のウィーミングアップの動画を見ていきます。
6種のトレーニング方法
(1)片腕のハイランジ(英雄1のポーズ)
立位から片足を一歩前に出してランジ姿勢になり、同側の腕を挙げ胴体を少し捻る動作になります。
お尻を使い、胴体の全面と側面を伸ばすように意識します。
(2)捻ったサイドアングルポーズ
ローランジ姿勢になり、胴体をねじり腕を挙げる動作です。
このときも前に出している脚の方のお尻を使い、胴体の全面と側面を伸ばし、さらに背骨を捻るように意識します。
(3)アップワード·ダウンワードフェイシングドッグ
画像のように身体の全面を持ち上げ股関節から腹部にかけて伸ばします。
そこからお尻を天井方向にできるだけ挙げて、脚の裏側と腕から胸にかけての部分を伸ばすように意識します。
(4)立位での腿前ストレッチと胴体の反る動き
立位で腿前のストレッチをしますが、このときに同側の腕も挙げ胸も開くようにし、胴体から腿の前まで全体的に伸びるように意識をします。
(5)両腕のローランジ
膝をついた低いランジ姿勢をとり、股関節の付け根のストレッチを強めながら、両腕を上げて同時に胸の全面も伸ばしていきます。
(6)反る·丸めるの動き
座位で頭の後ろに手を組み、胴体を反る、丸めるの動きをします。
この時に肘に意識を向けて反るときには肘を高く、丸めるときには肘を低く持っていくようにするとより胴体の反る・丸めるが行いやすくなります。
ポイント
このキンペンベ選手がパーソナルトレーナーと一緒に行なっているウォーミングアップは、以下の重要な3つポイントがあると考えられます。
(1)肩甲骨、胸郭の柔軟性の向上と刺激の入力
(2)股関節の柔軟性の向上と骨盤周りの刺激の入力
(3)上半身と下半身の連動を意識した刺激の入力
肩甲骨と胸郭、股関節の柔軟性と骨盤の安定性はスポーツ動作において必要な要素になりますので、ウォーミングアップ時に刺激を入れておくことは非常に効率的です。
また、これらの6つの動きを見ていても、ただ単に腕だけや脚だけを伸ばすような動きではなく、腕・脚そして胴体を同時に動かしていることがわかると思います。
この刺激の入れ方によって、身体の連動にも刺激を入れることができるようになります。
これらの3つのポイントはウォーミングアップにおいて、非常に重要なものになります。
まとめ
サッカーのような全身を使うスポーツでは、下半身と上半身へ同時に刺激を入れてあげるようなウォーミングアップがとても重要になります。
これは以前書かせてもらったバルサが実践する上半身と下半身の連動トレーニングのブログでも書いた筋肉同士のコミュニケーション(連動)が身体を動かす上でポイントになってくるからです。
そのためウォーミングアップ時からその連動を意識して身体に刺激を与えてあげることでスムーズにスポーツ動作に入ることが可能になります。
是非、参考にしてみてください。
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※今回ご紹介した動画は「PSG - Paris Saint-Germain」様と「Flaco10」様の貴重なyoutube作品です。