今回も前回と引き続き、マンチェスターシティーのジムで行われているエクササイズの一つである『上半身を捻るエクササイズ』の狙いとポイントについて個人的な意見として解説させていただきます。
まず初めに、この上半身を捻るエクササイズのやり方についてみていきましょう。
上半身を捻るエクササイズのやり方
下の写真に写っているフィットネスコーチをみていきます。
左足を体の前に出して、右足を後に位置させ、両手を地面において姿勢を作ります。
その後、右手は地面に置いたまま、上半身と左腕を天井の方に回し、上半身を捻っていきます。
違う角度からも、みていきましょう。
下の写真の奥の選手です。同様にはじめの姿勢を作ります。
その後、下の写真のように上半身を捻っていきます。
エクササイズの狙い
このエクササイズの1番の狙いは、上半身の回旋の柔軟性を上げて行くことです。
上半身の柔軟性を上げるためには、骨盤と胸郭の分離を促すことがとても大切になります。そして、このエクササイズでは、骨盤を固定した状態で、胸郭を捻ることができるため、骨盤と胸郭の分離を促すことができます。
骨盤と胸郭の分離が促されると体幹深部にある腸腰筋が活性化されていきます。
この腸腰筋が活性化されることは、どのスポーツ動作にとってもとても大切な要素になってくるので、どの人にもお勧めなエクササイズです。
また、以前に紹介した日本代表の遠藤選手がウォーミングアップで行っている捻るエクササイズとほぼ同じの狙いであると言えます。
【デュエルで勝るフィジカルを養おう!】遠藤航選手のウォーミングアップ解説
エクササイズのポイント
この上半身を捻るエクササイズのポイントについてお伝えしていきます。
このエクササイズの上記の写真や動画を見て簡単なエクササイズのように見えますが、実はエクササイズの効果をより高めるためには、3つの意識するポイントがあります。
1)できる限り、両足を前後に広げる
このエクササイズでは、骨盤と胸郭の分離を促すために骨盤を安定させて、上半身を捻るというのがポイントになってきます。そのため、両足を前後にしっかりと広げることで、骨盤がより安定して、上半身を捻る時に体が左右にぶれなくなります。
2)両足でしっかりと体を支える
できる限り、両足を前後に広げて脚の位置を決めることができたら、さらに両足で体をしっかりと支える意識を持ちます。
この支える意識を持つ方法としては、主に腿の内側にある内転筋を意識して両足で内側に絞るようにしていきます。そうすることで、体のふらつきが少なくなり安定してエクササイズの動作を行うことができます。
3)地面についている手で上体をしっかりと支える
両足でしっかりと支えられることと同じくらい大切なのが、この手で体を支えることです。
上半身を捻る時には、片方の手は地面から離れて天井の方に動いていきますが、反対の手は体を支えるために地面についています。そして、この手で安定して体を支えるためには、脇をしめる意識を持って広背筋という背中にある大きな筋肉を使うことが必要になります。この広背筋がしっかりと使えていると上半身を捻る可動域も上がりやすくなるので、より安定して可動域を広げながら、このエクササイズを行うことができるようになります。
まとめ
今回はマンチェスターシティーのジムで行われているエクササイズの一つである『上半身を捻るエクササイズ』の狙いとポイントについて個人的な意見として解説させていただきました。
今回のエクササイズの狙いとしては、上半身の回旋の可動域を上げること、そして骨盤と胸郭の分離を促し、腸腰筋を活性化させることが考えられます。
そして、エクササイズのポイントとしては、エクササイズ中に骨盤を安定させるために両足をしっかりと前後に開き、腿の内側になる内転筋で両足を絞るようにして体を支えることが大切になります。
また、体を支えている方の手でも脇を絞って広背筋を使いながら上半身を捻ることで、さらに上半身の回旋の可動域を広げて行くことができ、効果的にこのエクササイズを行うことができるようになります。
上半身の回旋の可動域や腸腰筋を活性化させることがスポーツパフォーマンスにとってとても重要な事になるので、ぜひ、参考にしてみてください。
※今回ご紹介した動画は「Man City」様の貴重なyoutube作品です。