前回と前々回に引き続き、3種類目のドウグラス選手のコンディショニングエクササイズの一つを解説していきます。
今回は、シングルレッグデッドリフトのエクササイズです。このエクササイズは、前回の『上半身を連動させたヒップヒンジのエクササイズ』と同様にヒップヒンジ系のエクササイズで、お尻周りの筋肉を鍛えていくエクササイズになります。
前回のエクササイズと異なるのは、片足でヒップヒンジを行うことと、上半身の連動を意識するのではなく、股関節だけを意識してヒップヒンジの精度を高めていくところです。片足で行う分、股関節に対しての負荷は高まり、より刺激が入りやすくなります。また、片足でバランスを取る必要もあり難易度は高まりますが、股関節周りのより小さな筋肉にも刺激を入れていくことが可能です。
エクササイズの方法
下の写真のように片足立ちで立ちます。
そこから、股関節の根元から折り曲がるように上半身を前に倒していきます。
そして、下の写真のところまで上半身を倒して、地面に両手が触れたらはじめの位置まで戻っていきます。
エクササイズのポイント3つ
このエクササイズで意識するべきポイントを3つ紹介していきます。
1)体を前に倒すという意識よりも浮いている足を後方向に伸ばす意識
浮いている足を後方向に伸ばす意識を強めることで、骨盤が前傾しやすくヒップヒンジがしやすくなります。同時に、上半身を前に倒す時に上半身が丸まりすぎてしまうのを防ぐことができます。
さらに可能であれば、頭を前方に足先を後方に互い違いに伸ばしていく意識を持つと真っ直ぐとした綺麗な姿勢でシングルレッグデッドリフトを行いやすくなります。
2)軸足の内転筋の意識
ヒップヒンジを行う時にとても大事なのは内転筋がしっかりと働いているかどうかです。シングルレッグデッドリフトの場合は、骨盤を軸足の方向に捻ることによって内転筋の意識を高めていきます。
内転筋がしっかりと働かない場合は、股関節の外転筋(大腿筋膜張筋)や伸展筋(ハムストリングス)に頼った形のヒップヒンジになってしまうため、ヒップヒンジ時に内転筋の意識を高め、股関節全体の筋肉を使うことがとても重要になります。
3)足の裏全体をつける意識
片足でバランスをとるとどうしても、爪先が浮いてしまったり足の内側が浮いてしまったりしてしまいます。そのため意識的に母指球に重心を乗せるようにして、エクササイズ中は足の裏全体が常に地面についている状態をキープできるようにします。
まとめ
前回と前々回と同様、ドウグラス選手のコンディショニングトレーニングについて紹介してきました。今回は、シングルレッグデッドリフトのエクササイズを解説しました。
このエクササイズの意識するポイントとしては、体を前に倒すという意識よりも浮いている足を後方向に伸ばす意識、軸足の内転筋の意識、足の裏全体をつける意識を上げさせてもらいました。
スポーツ動作で、ヒップヒンジがしっかりとでき、股関節周りの筋肉をしっかりと使えるようになることは膝や足、腰などの怪我のリスクを下げることにもつながりますし、効率の良い動きを獲得できるようになるので疲れにくい体も手に入れられる可能性もあります。
是非参考にしてみてください。
※今回ご紹介した動画は「1x1SPORT.com」様の貴重なyoutube作品です。