今回は、ビジャレアルの選手が実践しているBOSSUの上での丹田を意識した体幹トレーニングを紹介します。
「丹田」という言葉を耳にしたことがある人も多いと思いますが、どこを指すかご存知でしょうか?ちょうど臍(へそ)の下のあたりのことを言い、武道などでよく使われる言葉です。
では、なぜ丹田を意識したトレーニングが大切かというと、腹圧を高めやすくすることができるからです。
腹圧を高めることはどのトレーニングをする上でも大事になってきますし、特に体幹トレーニングと言われているトレーニングでは、非常に重要な要素になります。
例えば
体幹トレーニングと言うとプランクなどを想像することが多いと思います。プランクを正しくやるとなると先ほどお話しした丹田を意識した腹圧をしっかりと入れた状態で行う必要があります。
腹圧が入れれないとかえって腰を痛めたり、アウターの筋肉ばかりを使って体を支えることになって体幹部をどんどんと硬くしてしまう恐れがります。そうなることで胴体部の柔軟性がなくなりパフォーマンスの低下にもつながります。
ビジャレアルでのBOSSUの上で丹田を意識した体幹トレーニングでは、この丹田を意識した腹圧をより簡単に意識させながら行うことができます。
では、そのやり方を見ていきましょう!!
その前に・・・
身体の構造を視覚的に理解して、トレーニング中にイメージしながらできるとさらにトレーニング効果が上がるので、体幹部で重要な筋肉を少し紹介します。
丹田を意識した体幹トレーニングで重要な筋肉
意識したいポイントは、腹部3つと背部2つの筋肉になります。
腹部1:腹直筋
アウター筋と言われる腹部の筋肉で属にいうシックスパックと言われている筋肉になります。体を丸めるときに使われます。
腹部2:内外腹斜筋
この図では、図の左の部分が内腹斜筋で、右が外腹斜筋になります。
腹直筋の奥にあるインナー筋です。身体を捻るときに使われます。
腹部3:腹横筋
腹部の一番深部に位置する筋肉です。腹部だけでなく後ろの腰部まで覆っているインナー筋のためコルセットのような働きをすることからコルセット筋とも言われています。
背部1:脊柱起立筋
腰から肩甲骨付近まで力を入れると盛り上がっていることが触ってわかる筋肉です。主に腰を反るときに使われます。
背部2:多裂筋
この筋肉は収縮を感じることが非常に難しいですが、収縮を感じれるようになると仙骨(腰の付け根あたり)が締まるような感覚でこの筋の収縮を感じられます。
骨盤の安定性にとても重要なインナー筋で、この筋肉が働かないと腰痛になったり、体幹の安定性を下げてしまいます。
これらの筋肉のだいたいの位置を図で理解した上で、トレーニングに入っていきます。
トレーニング方法
まずは、写真のように地面に手と足をつけた状態でBOSSUの上に腹部を乗せます。
その後、腹圧がしっかりと入っていることを確認して両手と両足を地面から離して身体をまっすぐにしてお腹だけで身体を写真のように支えます。
ポイント
腹圧を入れる方法ですが、上半身を丸めて腹直筋に力を入れたり、お腹を凹ませるのではなく、丹田付近の下腹を膨らます感じで腹部でBOSSUを押し返します。
コルセット筋である腹横筋が伸ばされながら収縮します。
また、このときに骨盤を少し前に傾けます(前傾させる)。そうすることでアウター筋よりも腹横筋や多裂筋などのインナー筋優位で体幹部を支えられます。
(腰だけを反り過ぎるとアウター筋である脊柱起立筋が使われすぎて腰を痛めるので注意が必要です。)
腹圧を正しく入れるのは慣れていないとなかなかできないので、繰り返し練習してみてください。しっかりできると、腰の筋肉だけ使ったりするのではなく、身体全体で支える感覚を持つことができます。
まとめ
よく目にする、うつ伏せになってスーパーマンのように両手両足をあげるトレーニングですが、このBOSSUを使うことで丹田でBOSSUを押し返す意識をつけられるので、体幹部の活性化にはとても役立ちます。
トレーニングやスポーツ動作でも言えることですが、インナー筋をしっかりと働かせた上で、アウター筋が働くようになると怪我をするリスクが下がり、無駄な動きも少なくなります。
良かったら参考にしてみてください。
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※今回ご紹介した動画は「Villarreal CF」様の貴重なyoutube作品です。