野菜・果物に期待される機能性(からだへの良い効果)の一つに「抗酸化力」が挙げられます。
抗酸化力とは、体内で発生した過剰な活性酸素に対抗するための力です。
活性酸素は、体内に取り込んだ酸素の2~3%が変化し、不安定かつ強い酸化作用をもつ(身体をサビつかせる)物質に変化します。
活性酸素は、微量であれば運動による効果を高め、健康面にも良い効果を与えますが、大量に産生されると、疲労蓄積、疾病、老化、免疫機能の低下などの弊害をもたらします。
活性酸素が過剰に発生する要因
・高強度の運動
・紫外線
・大気汚染
・睡眠不足
・喫煙
・大量の飲酒
・食品添加物
・化学薬品
など
アスリートは、高強度運動を繰り返すため、体内の活性酸素レベルが一般の人よりも高くなります。そのため、過剰に発生した活性酸素を軽減するために日常的に抗酸化力を高めておく必要があります。
特に、紫外線が強くなる夏においては、環境による外的要因も加わるため、いつも以上に抗酸化食品摂取を積極的に食べて抗酸化対策を行いましょう。
野菜・果物に含まれる抗酸化成分で活性酸素に対抗
日本人の食事摂取基準や食品成分表、ガイドライン等においても抗酸化成分についての記述はほとんど見られないため、どの食品をどのように食べたらいいの?と疑問に思われた方もいるかもしれません。
まずは身近な食品をカラフルに食べることを推奨
野菜や果物には多くの種類があり、その機能も様々です。
1種類を沢山食べるより、いくつかの食品を組み合わせて食べる方が、抗酸化対策には勿論のこと、コンディショニングの維持・向上のためにも効率的かつ効果的です。
同じ食品しか選ばない…毎日買う食品がルーティーン…、という方も、「カラフルに食べる!」ことを実践してみませんか?
オーストラリア栄養士会や米国心臓協会は “Eat a rainbow(虹色に食べよう)”,“Eat More Color(彩りよく食べよう)”と打ち出し、カラフルな野菜や果物の摂取が抗酸化力を高め、健康増進を促すと述べています。
まずは、好きな野菜や果物からでOKです!
上記の表を参考に赤、紫、青、オレンジ、黄、緑、茶、白色の食品を食卓に並べてみませんか?
■参考文献
1.オーストラリア栄養士会(Nutition Australia),URL:https://nutritionaustralia.org/fact-sheets/eat-a-rainbow/
2・米国心臓協会(American Heart Association),URL:https://www.heart.org/en/healthy-living/healthy-eating/add-color/eat-more-color