お腹の調子が悪くて、練習に集中できなかった。試合で実力を発揮できなかった。
そんな経験ありませんか?
「お腹の調子が悪い」というのはベストパフォーマンスを発揮したい場面において、大きな障害となります。
「お腹の調子」と言っても、便秘になりやすい人、下痢しやすい人、お腹が張りやすい人、特徴は人それぞれです。
今回は便秘になりやすい人向けに、便秘の原因とその対策についてお伝えしていきます。
そもそも便秘とは
便に含まれる水分が少ないために硬くなる、または、便の通り道である腸管が狭くなって、便の腸管内での動きが遅れ、3日以上排便のない状態が便秘です。
また、毎日排便があっても残便感が残る状態も便秘に該当します。
疾患や内服薬が原因で便秘になっている場合は、主治医や薬剤師に相談し、自己判断で対処しないようにしましょう。
便秘の原因
便秘は便そのものだけに問題があるわけではありません。便秘を引き起こしてしまう腸管機能の異常を来す要因は様々です。
下記の表には食生活に関わるものと、そうではないものに分けて記載しました。
思い当たる原因は見つかりましたか?
アスリートでみられる便秘の原因と対策
要因1: 減量に伴う食事制限
◆食事量そのものの不足(かさの不足)
<対策>
食事量を極端に減らしすぎていないか見直しましょう。
減らしすぎだと気付いた場合は、主食・主菜・副菜それぞれを1〜2口分からでも構わないので、増やしてみてください。適正量がわからない場合は公認スポーツ栄養士や管理栄養士に相談することをお勧めします。
◆食物繊維(特に炭水化物由来)の不足
<対策>
米飯の難消化性でんぷんは食物繊維と同様の働きをします。そして、善玉菌のエサにもなります。炭水化物を抜いているようであれば、少しずつ量を増やしながら、必要量を食べるようにします。また、野菜や果物も不足していないか見直しましょう。
◆脂質の不足(便の滑りが悪くなる)
<対策>
質の良いあぶらを摂るようにしましょう。揚げ物や肉の脂身などは避けつつ、魚やアボカド、オリーブオイル、アマニ油、エゴマ油などを取り入れましょう。
要因2: 増量に伴う栄養バランスの乱れ
◆たんぱく質(特に動物性)の過剰摂取による腸内環境の悪化
<対策>糖質・たんぱく質・脂質のバランスを見直しましょう。
また、動物性のたんぱく質(肉、魚、卵、乳製品)と植物性たんぱく質(大豆、穀類、野菜)をバランスよく取り入れましょう。
要因3: 緊張や過度なストレスなど精神的要因
◆自律神経のバランスが崩れ、蠕動運動がうまく起こらない。
<対策>
入浴や深呼吸、ストレッチ、独自のルーティンなどで緊張が緩和され、自律神経を整えることができるのは理想的です。
しかし、なかなか緊張がほぐれない場合もあるでしょう。生活リズムを整え、日頃から腸のリズムを作っておくことが大切です。
また、日々の食生活の中で「これを食べると(飲むと)便が出やすい」というものを見つけておきましょう。
食物繊維や良質な脂質を含むもの、発酵食品などがお勧めです。
一例ですが、アボカド、バナナ、押し麦・もち麦、納豆、甘酒、ヨーグルト、具沢山の味噌汁などは取り入れやすいですね。
まとめ
まずは、自分の便秘の「タイプ」を理解し、適切な対策をとる必要があります。
試合当日いきなり便秘を解消することは難しく、お腹の調子を整えるには習慣が大切です。
ぜひ、今日から見直してみてくださいね。
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