アスリートにお勧めする「バランスの良い食事形」は、
主食 + 主菜 + 副菜(1,2品)+ 汁物 + 果物 + 乳製品
の組み合わせです。これは、日本の昔ながらの食文化である「一汁三菜」に「果物」と「乳製品」を追加した形です。
備考:
◆主食: ご飯、パン、麺類、シリアル、いも類など
◆主菜:肉、魚、卵、大豆製品などメインの料理
◆副菜&汁物:野菜、きのこ類、海藻類など
米国オリンピック・パラリンピック委員会においても、目的別(調整期・通常練習期・ハードトレーニング期)にバランスの良い食事が推奨されています。
https://www.teamusa.org/nutrition
(United States Olympic & Paralympic Committee HPより引用)
日本食はお皿の数が多いですが、アメリカはワンプレートですね。
国によって、このような食文化の違いはありますが、
アスリートに推奨される食事として「バランス良く食べる」という点は共通しています。
もう一歩踏み込んで、「なぜバランス良く食べるのか」について簡単に解説させていただきます。
バランスの良い食事を継続することでもたらされる効果(概要)
【1】 様々な栄養素が身体に吸収される
【2】 代謝が活性化される(例:エネルギー代謝、鉄代謝、骨代謝などの改善)
【3】 身体に良い適応が起こる→目標達成(例:筋肥大、体脂肪減少、貧血改善、骨密度UP、健康維持、パフォーマンス向上など)
【1】〜【3】の効果につなげるためのミニアドバイス
【1】様々な栄養素が身体に吸収される
コスト面も含めて、無理せず継続できる食事スタイルを見つけましょう。
また、食品から摂取した栄養素の吸収率を高めるには、腸内環境を改善することも重要です。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください
>>【腸からコンディショニング】シンバイオティクスを取り入れた食事のすすめ
【2】代謝が活性化される(例:エネルギー代謝、鉄代謝、骨代謝などの改善)
今までに実践しなかった食事法を試した場合に、身体に変化が現れることがあります。
その変化内容は、体温が高くなった、便秘が改善された、よく眠れるようになったなど個人によって様々です。
このように健康上喜ばしい、あるいは問題がない変化であれば良いのですが、稀に食物アレルギーなどの症状が出ることもありますので、その際は自己判断せずに医療機関に行きましょう。
【3】 身体に良い適応が起こる→目標達成
適応期間には個人差があります。また、身体にはホメオスタシス(恒常性)がはたらくため、変化を感じくい時期が続くかもしれません。
しかし、目には見えない適応が身体の中では起こっていますので、焦らずに取り組むことも大切です。
※検査・測定結果に期待通りの変化が現れないことも多々あります。
まとめ
【1】、【2】は比較的短期間で起こる変化ですが、【3】は数か月単位の改善となるでしょう。
極端な例ですが、1日だけバランスの良い食事を実践したからと言って、いきなり【3】に移行できるものではありません。
目標を達成するには、継続することが重要となります。
まずはご自分自身の食生活を振り返るところからスタートしてみるとよいでしょう。
そして、本やネット等を利用して情報にアクセスし、どのような食品・栄養素が必要なのか、書き出してみましょう。
ご自身でそれを把握することが難しい場合は、お近くの専門職(栄養士など)に相談するとスムーズです。
次のコラムでは、「なぜバランスの良い食事が推奨されるのか」について科学的な視点から話題提供したいと思います。お楽しみに!