前回の記事では、生活のリズムを作り、一定にすることがコンディショニングの支えになるということをお伝えしました。
前回の記事はこちら>>【食トレを活かす消化吸収コンディショニング】生活習慣編
しかし、塾や習い事、仕事やアルバイトの勤務形態、練習スケジュールなどによっては、生活のリズムを一定にすることが難しい場合も多くありますよね。
「練習から帰るのが遅くて寝るまでの時間が短いのですが、何を食べさせたらいいですか?」「バイト終わってから食べたら遅くて、朝全然お腹空かないです。」
など、夕食が遅くなってしまうことにまつわる質問や相談は非常に多いです。
そこで今回は、生活リズムを整えるポイントのひとつである食事について、特に相談を受けることが多い夕食が遅くなってしまう場合の対策についてお伝えします。
なぜ、夜遅い食事に問題があるのか
夜遅い食事は次のようなデメリットが考えられます。
◆寝つきが悪い
◆翌朝お腹が空かない
◆翌朝胃もたれしている
◆体脂肪を増加させやすい
◆朝の習慣が乱れやすい
デメリットを気して、体づくりの基本となる食事を削ることは、本末転倒です。
夜遅い食事のデメリットは「補食」を取り入れることで対策ができますので、一緒にチェックしていきましょう!
補食のアレンジ
練習やトレーニングの前後の補食に関しては、次の内容が基本です。
◆運動前:消化に負担のかかりにくい糖質中心の補食
◆運動後:ゴールデンタイムを意識して糖質+タンパク質の補食
この基本をベースとしながら夜遅い食事になる人はプラスアルファーで補食のアレンジを加えていくことが大切です。
相談の多い、次のケースに当てはめて詳しくご紹介いたします!
1. 練習やトレーニング後、アルバイトや塾へ行かなければならないケース
このケースの場合は、練習後に食べる補食の量を増やしましょう。
【練習後の補食+帰宅後の夕食】
◆練習後の補食
夕食の内容を2回に分け、そのうちの半分以上を練習後の補食で食べておく
卵やチキンなど、おかず要素が十分に入ったサンドイッチ、鮭やおかか、鶏五目のおにぎり、ネギトロ巻きなど、たんぱく源が入ったものを選びましょう。
◆アルバイトや塾から帰宅後の夕食
夕食では空腹を解消しつつ、消化の負担をかけすぎないように、過剰なタンパク質・脂質を摂らない内容や量にする。
2.練習が始まる時間が遅く、終わる時間も遅いケース
練習前に時間の余裕があれば、軽めの夕食を摂っておくと良いでしょう。
【練習前の軽めの夕食+練習後の補食】
◆練習前の軽めの夕食
食後に練習があるため、揚げ物や中華料理、脂身の多い肉、カレー、ラーメンなどの脂質の多いメニューは避ける。
◆練習後の補食
練習やトレーニングで使ったエネルギー(筋グリコーゲン)を回復させることを目的に、糖質+たんぱく質が摂取できる内容にする。
鮭おにぎりや納豆巻き、サンドイッチ、バナナヨーグルトなど。
練習後はすぐに補食を摂り、食事から睡眠までの時間をできる限り確保して、翌朝の朝食をしっかり取れる状態を作りましょう。
帰宅後の夕食や補食の内容
コロンビア大学の研究から、夕食に食物繊維を多めに摂取すると寝つきが良くなり深い睡眠の時間が増える一方で、夕食に飽和脂肪酸からのエネルギー割合が高い場合や糖質の摂取が多くなると、睡眠の質が低下するという報告があります。
帰宅後は、睡眠の質が低下しない食選択が重要です。
そんな時のオススメは具沢山の味噌汁やスープです。
【オススメの具材】
たっぷりの野菜、満足感を出すささみや皮を除いた鶏胸肉、ツナの水煮缶、豆腐など
生の野菜を食べるより、汁物の具材で野菜を使う方が加熱によってカサが減り、繊維も柔らかくなるため食べやすくなるメリットがあります。
コンビニのチルド弁当のコーナーに、野菜がたっぷり使われたおかず系スープが並んでいるので、こちらもチェックしてみてください。
帰宅が夜9時以降になってしまう場合は、練習前後の補食で調整して、帰宅後は空腹で眠れないという状態を解消する程度の量にとどめ、翌朝しっかり朝食を摂るようにしましょう。
まとめ
夕食のタイミングや内容は、翌朝の体の状態に影響します。
睡眠の質が低下しないよう、朝の習慣を整えられるように、補食のタイミングとボリューム、帰宅後に食べる物を選んでみましょう!