最近では日々の食事にきちんと気を遣い、栄養学を学んでいる選手もかなり多いです!
なかには、3食ともアスリート型のバランス献立
を自炊している選手もいます。
選手のSNSを見ていると、彩り豊かで美味しそうな食事写真を目にすることも増えましたよね!
今回の記事では、私が現在栄養サポート中のとある選手を例に、アスリートによく見かける「隠れ過剰摂取」についてお伝えいたします!
食トレ中のアスリートは注意して欲しい「たんぱく質」の過剰摂取
栄養面の意識が高く、日々の食事もきちんと考えたうえで摂取している選手に起こりやすい、たんぱく質の過剰摂取。
実際、栄養指導中にたんぱく質の摂取量を調整すると、マイナスの影響はなく、以下のような良い変化もみられました!
◆目覚めのスッキリ感がさらに増した(コンディションのさらなる向上)
◆骨格筋量がアップした(体組成の変化)
どのような調整を行なったのか、具体的に2つあげてみました!
とてもシンプルで簡単です。
たんぱく質の摂取量を意識している選手はぜひチェックしてみてください。
【1】1食あたりのたんぱく質摂取量を減らす
たんぱく質を摂取した際に、筋合成に利用される量には限界があると言われています。
研究や対象によって異なりますが、1回あたり0.25〜0.4g/kg体重のたんぱく質摂取が勧められています。
ある選手の場合、自炊の際(特に夕食)に、主菜は「肉料理1品+魚料理1品」の計2品を摂取していました。
一見、栄養バランスも良く、かなり意識が高いお食事ですよね。
しかし、栄養バランスをよくしようと意識しすぎて、かえってたんぱく質の過剰摂取になっていたのです。
どういうことかと言いますと、「肉料理1品+魚料理1品」、2品とも一般的な1食分の主菜量を摂取し、0.25〜0.4g/kg体重という1回あたりのたんぱく質摂取量の推奨を大きく超えていました。
そこで、夕食の主菜を次のように調整してもらいました。
◆2品とる場合は、1品のボリュームを少なくする
◆1品のボリュームをそのままに、肉か魚かどちらかのみにする
【2】減らした分のたんぱく質を朝食に回す
上記の選手は、朝のたんぱく源は、卵1個と納豆(たまにヨーグルトを追加)の組み合わせが多く、1回あたり0.25〜0.4g/kg体重のたんぱく質摂取の基準と比べるとやや少なめであったため、次のように調整してもらいました。
◆昼食や夕食で減らしたたんぱく質量を朝食にまわし、朝にプラスで食べる
朝食は、食事をゆっくり準備する時間を確保しづらいため、前日の夜におかずを多めに作っておいて、朝に回すなどの工夫もできます。
これらを実践してもらうことで、結果として、導入部分であげたような良い変化を得ることができました!
まとめ
1日あたりの総エネルギー摂取量や各栄養素の総摂取量は大きく変えておらず、1食あたりの摂取量を整えただけで、筋肉増量へつなげることができるのです。
寝起きの調子が良くなったのは、過剰摂取による無駄な内臓疲労を抑え、睡眠の質も高まったためと考えています!
今回の例のように、特に、たんぱく質を多めにとる傾向にある選手は多く、「その摂取量は本当に筋合成に必要な量か」「効率よく摂取できているか」を見直すことは本当に大切だと思います。
とは言え、摂取量を減らすことが不安な方は、管理栄養士など専門職に相談してみてください!
どうせとるなら効果的に摂取したいですよね!改めて、毎食の食事量を見直してみてください!