1日3食、毎日欠食することなく食べていますか?
アスリートや運動部でスポーツに取り組む皆さんは、「1日3食+補食」の習慣が定着しているでしょうか?
1日3食+補食の習慣はスポーツや体づくりに取り組む人にとって、とても大切です。
でも、ただ食べているだけでは効果的なエネルギー補給や疲労回復にはつながりません。1日に必要なエネルギー量を「いつ、どれだけ」に配分して食べているか見直しつつ、自分に合った食事の「日内配分」を見つけていきましょう!
必要エネルギー量
まずは自分に必要なエネルギー量(1日に何kcal摂取すべきか)を知っておくことが大切です。
日本人の食事摂取基準(2020年版)には男女別、年齢グループ別、身体活動レベル別に推定エネルギー量が記載されています(1)。
上の表を参考するのも簡単でわかりやすいのですが、一人一人にぴったりフィットした数字ではないので、厳格な体重管理が必要な競技種目に取り組まれている方や、趣味以上のレベルでスポーツに励まれている方は、自分の今の体と目的に合った必要エネルギー量を設定することをおすすめします。
自分の必要エネルギー量を把握するには、まず自分が1日にどれだけのエネルギーを消費しているのかを把握する必要があります。
自分の必要エネルギー量を知りたい!という方はぜひ公認スポーツ栄養士や管理栄養士に相談してみてください。
日内配分って何?
食事の日内配分とは1日のエネルギー必要量を何食に分けて、1食あたり何kcalずつ食べるのか?ということです。
ご存知の方も多いとは思いますが、朝食を欠食して昼食と夕食の2食に1日の必要エネルギー量を詰め込むような食事の配分・リズムは体づくりにも、パフォーマンスにも、健康面にもデメリットを与えてしまうリスクが高いためおすすめすることができません。
時間栄養学に適った食事の配分としては朝:昼:夕=3:3:4が良いと言われていたりもしますが(2)、この配分では補食が考えられていません。
質の高い練習やトレーニングのためにも、効果的なリカバリーのためにも、アスリートは補食を含めた日内配分を考える必要があります。
日内配分を考えてみよう
次の例を参考に、日内配分の考え方をチェックしてみましょう。
【例】
・社会人女性アスリート(仕事をしながら競技に励む)
・1日の必要エネルギー量:2500kcal
・トレーニング習慣は朝の60分と仕事終わりの90分
1日のスケジュールは次の通りです。
このようなスケジュールの場合、補食のタイミングは「朝のトレーニング前」「仕事終わりのトレーニング前」「仕事終わりのトレーニング後」の3回のタイミングが考えられます。
◆朝のトレーニング前
◆仕事終わりのトレーニング前
エネルギー補給を目的とした糖質と水分が摂取できる補食を取り入れることが望ましいです。
◆仕事終わりのトレーニング後
トレーニング終了から夕食までに時間が空いてしまうことを考慮して、トレーニング終了後できるだけ早いタイミングでリカバリーを促すための糖質とタンパク質の摂取を意識した補食を取り入れられると良いでしょう。
まとめると、朝・昼・夜の食事に加え3回の補食を取り入れて、6食の配分を考えることになります。
あくまでも一例ですか、日内配分の考え方をお伝えしました。
まとめ
いかがでしたか?
トレーニング内容や強度、自身の消化管の特徴、運動後の食欲変化などによっても、日内配分の検討の仕方は変わってきます。
アスリートの場合は補食も含めた日内配分を考えましょう。
「この配分が必ず正解」というものはありませんが、パフォーマンスを高め、リカバリーを促し、体づくりを効果的に行うためにも、自分自身の食事の日内配分について見直してみてくださいね。
参考
(1) 日本人の食事摂取基準(2020年版)
(2) 香川靖雄 - 体力科学, 2014 肥満・糖尿病の予防治療と時間栄養学