冬こそ、よりハードなトレーニングを行い、身体づくりを行うアスリートも多いのではないでしょうか。
そんな時、同時に取り組みたいことは、「免疫UP対策」です。
強度の高いトレーニングや強化合宿後などに、風邪をひいてしまったという経験はありませんか?
運動によるストレスと免疫には関係があり、激しい運動をした時には免疫機能が低下するのです。
特にアスリートは、日常的にトレーニングを行い、ストレスにさらされているため、日常的に免疫機能が抑えられていると報告されています1,2)。
つまり、トレーニング量を増やしている時こそ、ウイルスに感染しやすくなります。
ウイルスに感染しやすい冬こそ、鍋料理で身体を温めながら、免疫力を高めましょう。
そこで今回の記事では「免疫力を高める際に大事な3つのこと」を踏まえて、アスリートにオススメなお鍋の食材をご紹介します。
◆免疫力を高める際に大事な3つのこと
①腸内環境を整える
②粘膜を強くする
③免疫細胞を活性化させる
1)腸内環境を整える食品
免疫細胞の60~70%程度は、腸に存在するといわれています。
みそ、キムチなどの発酵食品や、野菜やキノコ類など食物繊維を多く含む食品は、善玉菌を増やし腸を活性化するため、免疫力を高め、風邪予防につながります。
野菜ときのこたっぷりのみそ鍋、キムチ鍋などがおすすめです。
2)粘膜を強くする食品
脂溶性ビタミンであるビタミンAは、粘膜を強くし、病原菌などの体内への侵入を防ぎます。
小松菜・人参・青ネギなどの「緑黄色野菜」はビタミンAを多く含むので、特におすすめです。
また、野菜は鍋に入れるとカサが減り、たくさん食べられますね。
3)免疫細胞を活性化させる食品
免疫細胞を活性化させる栄養素として、ビタミンDの摂取が注目されています。
ビタミンDを多く含む食品は、魚類(とくに鮭など)やキノコ類(しめじ、まいたけ、エリンギなど)です。
魚類は、炎症を抑えるEPA・DHAも豊富ですので、積極的に摂りましょう。
上記で紹介した食品などを参考に、鍋料理以外でも普段の食事で免疫UP対策が実践できとよいでしょう。
また、しょうが、ねぎなどの薬味を入れて、体や腸を温める工夫をしてもよいですね。
鍋の残り汁にも、食品の栄養素がたくさん出ています。
ごはん、もち、うどんなどを入れて、しめの料理も楽しみましょう。
アスリート鍋を上手く利用することで、風邪予防と身体づくりがスムーズになるかもしれませんね。
<参考文献>
1)Pedersen BK. et.al., Recovery of the immune system after exercise. Acta Physiol Scand. 162:325-332, 1998.
2) Nieman DC., Exercise, upper respiratory tract infection, and the immune system. Med Sci Sports Exerc 26:128-139, 1994.