この時期から少しずつ相談が増える「花粉症」の悩み。
毎年、
「鼻がムズムズしていて辛いです」
「練習に集中できないです」
「薬を飲みたいけど、ドーピングが気になる」
そんな悩みを多く聞きます。
アスリートにとって花粉症は大きな悩みの一つになりますね。
今回はアスリートと花粉症の関係を管理栄養士の立場から少しお話させてもらいます。
花粉症に悩むアスリートってどのくらいいるの?
国立科学スポーツセンターのメディカルチェックの結果でも、オリンピック候補選手たちの約3割が花粉症に悩んでいるというデータもあります。
「鼻水が止まらない」「目が充血したり、かゆみで集中できない」ということで、プレー中に支障が出るのを気にする選手が多いようです。
ただでさえ、身体を追い込んで練習をしているので、その悩みがあるのとないのは大きな違いですよね。
花粉症になってしまったら?
マスクやゴーグルをすることや、家に戻ったら洗顔やうがいで、花粉を洗い流すなどの方法を徹底することです。
ただこれはすでに、ほとんどのアスリートがやっていることで、なかなか改善されないと悩む選手が多いです。
その中で、花粉症の薬を検討する選手が多いのですが、「ドーピング」を気にする選手も多くいます。
またジュニア世代では、ドーピングの問題よりも飲むことによって、眠気が増したり、やる気が出なくなったりなどの副作用を心配されることもあり、結局飲まずに、我慢して、練習に集中できない期間を送る選手も少なくないです。
ドーピングについて
花粉症の薬は、ドーピングに引っ掛かる物質が多いです。
市販のものは、アウトの物もありますので、「必ず医療機関を受診してください」と伝えています。
むやみやたらに市販の薬をとりあえず飲む。
みたいなことは一流の選手はやめておきましょう。
ドーピングは選手生命に大きく関わる問題です。
しっかり理解をしておくことが大事です。
副作用について
副作用ですが、どうしても感じてしまう選手は多いです。
特に、普段のトレーニング時に症状が出ることを気にするので、夕飯後や寝る前に飲ませるような工夫をするようにしています。
薬は、薬剤師(アスリートとしては、スポーツファーマシストに頼るのもよい)や医師にしっかり相談していきましょう。
栄養士に出来ること
栄養士にできることは、花粉症の予防と、これ以上ひどくならないようにすることかと思っています。
つまり、体質を変えていくことが私たちの出来ることかと思います。
花粉症になる理由は、これといって明確なことはわかっていません。
ただよく言われているのは、「自動車の排気ガスなどによる大気汚染、腸内環境の悪化、乳製品や卵・たんぱく質の過剰摂取によりアレルギーが起きやすくなっている可能性、都市型社会生活によるストレス増大などの影響があるのではないか」と言われています。
となると私たち栄養士ができるアプローチとしては、
腸内環境を整えていくことやアレルギーの緩和やストレスの緩和などのアプローチをして、花粉症の原因であろうとされている可能性をつぶしていくことかと思っています。
次の記事では具体的にできる食事のポイントをお伝えします。