冷え込む日が増えてきましたね。
冬になると「今日はなんだか体が動きにくい」「ケガをしたことのある部位がうずく」「試合序盤の動きがかたい」といった経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
アスリートの皆さんは日常生活を健康的に送ることはもちろんですが、加えて、季節問わず競技パフォーマンスを上げ、結果に繋げたいですよね。
そこで
今回は、寒い冬でもベストコンディションを維持する方法を、体温調節の観点からご紹介します!
体温を上げた方が良い2つのメリット
みなさんの平熱はどのくらいですか?
成人の理想体温は36.5~37℃と言われていますが、運動不足や食事内容の変化、過度のストレスなどにより、現代人の体温は下がる傾向にあります。
日本人の平均体温は約36℃という報告もあり、平熱が36℃以下の「低体温」の人も増えているようです。
ウォーミングアップという言葉もあるように、アスリートにとって体温を上げることはとても大切なこと。
体温を上げると以下のような効果が期待できます。
メリット1 持久力の向上
体温が上がると心拍数が上がり、血流量が増え、血管が拡張することで、運動時の酸素・エネルギー供給もスムーズに行われます。するとバテにくくなったり、競技終盤も集中力が継続、判断力や危険を察知する能力が鈍らないなどの、パフォーマンス向上に繋がる1つの要因となります。
メリット2 関節可動域の拡大
体温が上がると筋温も上がります。
筋温が上がると、筋や腱が柔らかくなり、関節可動域が大きくなります。
これは、過度のねじれや伸展による筋損傷や肉離れなどの傷害を防ぐ予防対策としても意識したいポイントの1つになります。
「食」で体温を上げる3つのポイント
それでは体温を上げる具体的な方法を見ていきましょう!
(1)朝食を食べる
睡眠中は体温が低下していますが、朝食を摂ることで体温が上昇します。朝食は起床時の低い体温を上げ、活動のスイッチを入れる働きがあります。
しかし朝食を抜くと、日中に体温が上がらないままの状態で1日を過ごすことになり、集中力が欠け、疲労感も感じやすくなります。実際に、朝食を食べない人は慢性的な低体温になるという研究データも出ています。
今、朝食を食べることができていない方は、まずは毎朝何かを口に入れることから始めましょう。
(2)たんぱく質食品を欠かさない
食事を摂取すると、栄養素を利用するためにエネルギー代謝が亢進します。これを「食事誘発性熱産生」と言い、その産物として「熱」が発生し体が温まります。熱量は摂取した食事に含まれている栄養素の比率により異なります。
この食事誘発性熱産生が最も高いものが「たんぱく質」です。
3食の食事ごとの、たんぱく質量は足りていますか?
特に朝食は「パンとコーヒーだけ」「おにぎりだけ」とたんぱく質が不足しがちです。そのような方は、もう少しプラス。
卵料理や納豆、乳製品は忙しい朝でも比較的準備しやすいためおすすめです。おにぎりの具材をサケなどにするのもいいでしょう。
肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を多く含む食品を、なるべく毎食摂るように心がけましょう。
(3)朝起きて白湯を飲む
体温は朝が最も低く、夕方が最も高いのですが、朝起きて冷たいものを飲むと体温がさらに下がってしまいます。
そこでおすすめするのが「白湯」です。
白湯の温度は熱すぎない50℃程度にしましょう。
水よりも人の体温に近いため、そこまで胃腸を刺激することもありません。朝、体が完全に起きていないままの状態で、急に胃腸を働かせるような飲食は、消化吸収の面からもあまりよくありません。
まとめ
いかがでしたか?
できることから取り入れて、冬のコンディション維持に役立ててみてください。