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【アスリートにこそ大事な栄養素は効率よく!】栄養素の損失と調理
2021.02.15(更新日2021.08.17)

 

料理はお好きですか?普段の食事を皆さんはどのように準備しているでしょうか?

自炊をして準備する方もいれば、作ってもらっている、購入してきたものを食べる、お店に食べに行くなど、人それぞれかと思います。日によって違うということもありますよね。

調理する時、作られたものから食べるものを選ぶ時、調理法によって栄養素の失われる量が違うということを頭の片隅に置いておくと、より、効率よく栄養素を摂取することができます。身体作りの時期やコンディションを整えたいときなど、ワンランク上の食事意識を持ちたい時に今回の記事をぜひ参考にしてみてください。

 

栄養素失われる

5大栄養素(たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル)の中でも、エネルギー産生栄養素であるたんぱく質、脂質、糖質の代謝を助け、調子を整えたり、体の機能を調節したりする役割を担うのがビタミンとミネラルです。

このビタミンとミネラルはそれぞれに特徴があり、保存方法や調理方法によって損失してしまうものもあります。

 

【水にさらしたり、茹でたりすることによる損失が特に大きな栄養素】

◆水溶性ビタミンであるビタミンB群ビタミンC

◆ミネラルではカリウムマグネシウムなど

 

【調理によるビタミンの損失】(2)

調理による栄養素の損失を抑えるためのコツ

アスリートは必要エネルギー量が多い分、エネルギー代謝のサポートに欠かせないビタミンB群は必要量が増えます。

また、ビタミンCも強い筋肉を作るため、鉄の吸収をサポートするため、体をストレスから守るために不足させずに摂取したい栄養素です。

調理によって失われやすいことを踏まえた上で、食材を選び、調理を工夫してみましょう。

1.加熱調理の工夫

◆茹でるより、焼く・炒める・蒸す・電子レンジ加熱

たっぷりの水で茹でてしまうと損失量が増えるため、食材が水に浸からない方法で加熱すると損失量を抑えることができます。

 

2.流れ出た栄養素ごと食べる工夫

◆味噌汁、スープなど汁物メニューに取り入れる

加熱によって分解されてしまった分は取り戻す頃ができませんが、水分に流れ出た栄養素を捨てずに摂取することができます。

 

3.その他のコツ

◆水さらしの時間を短時間にする

◆まな板や包丁の水分を拭いてから切る

◆茹でる場合、水さらしする場合は食材を切る前に!

 

「野菜は生で食べた方が良い!」というわけではない

ここまで読むと、ビタミンやミネラルの損失を抑えて食べるには、加熱調理をしない方が良いのではないかと感じてしまうかもしれません。

しかし、特に野菜の場合は加熱調理をすることでカサが減り量を食べやすくなるため、結果として摂取する栄養素が増えるということも考えておくべきです。

また「茹でる」という調理方法はアクやくさみをとり、野菜が苦手な人も食べやすくなるというメリットがあります。

ビタミンB1やビタミンB2は豚肉やレバー、うなぎなどの動物性食品からも摂取できますし、ビタミンCは果物からも摂取できます。

ビタミンCはじゃが芋やさつまいもなどの芋類やレンコンやかぼちゃなどのでんぷん質の野菜にも豊富で、しかも加熱に強いという特徴があります。

調理で損失してしまう分があることを踏まえて、他の食材から補うことも考えておきましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?

食事は楽しく美味しく食べることもとても大切な要素です。

気にしすぎる必要はありませんが、普段からさまざまな食材を取り入れるだけでなく、さまざまな調理法を食事に取り入れることも必要栄養素を満たすために心がけてみてくださいね。

 

参考

(1) 脇山 薫, 小林 実夏, 堀口 美恵子: 調理損失を考慮したビタミン・ミネラル摂取量の評価について. 大妻女子大学家政系研究紀要,2010, 46,55-70

(2) 女子栄養大学出版部 食品成分表2020資料編,p97

 

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乳井 優生

2015年管理栄養士免許取得/株式会社東急スポーツオアシス/2016年株式会社イースウェア(料理教室主催、スポーツ栄養講習、栄養相談など)/2017年市立砺波総合病院(公認スポーツ栄養士養成課程受講開始)/2019年10月公認スポーツ栄養士登録/2020年〜フリーランスとして活動。レシピ執筆、記事監修、コラム執筆、スポーツ栄養講習、スポーツ栄養マネジメント、カウンセリングなどを行う。
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