「主菜」といえば、どんな食材をイメージしますか?
主菜=メインの料理というイメージが強く、イメージする食材は肉か魚という方が多いでしょうか?
食事バランスガイド(厚生労働省・農林水産省)によると、主菜とはたんぱく質の供給源となる肉、魚、卵、大豆および大豆製品などを主原料とする料理とされています。
大豆・大豆製品のメイン料理、どのくらいの頻度で食べていますか?
今回のコラムでは、植物性のたんぱく源として貴重な大豆・大豆製品に着目して、アスリートにとってどんなメリット、デメリットがあるのか、ご紹介していきます!
大豆・大豆製品の栄養価
大豆・大豆製品といえば「高たんぱく・低脂肪」のイメージが強いでしょうか。
大豆製品にもいろいろありますが、調理なしでも食べられる絹ごし豆腐100gあたりの栄養価を肉、魚、卵と比べてみます。
※全て100gあたりの栄養価
100gあたりの脂質の量が少ないのは確かですが、肉、魚、卵に比べるとたんぱく質の量も少ないですね。
絹ごし豆腐から肉や魚と同じようにたんぱく質を摂取しようと思うと、結局脂質が増えてしまうことになります。
他の大豆製品の栄養価はこちらです。
※全て100gあたりの栄養価
どの大豆製品もカルシウムや鉄が豊富です。
その一方で、表には記載しませんでしたが、ビタミンB6やビタミンB12は肉や魚に比べて少ないという特徴もあります。
ビタミンB6はたんぱく質代謝に欠かせないビタミンであり、ビタミンB12は造血に欠かせないビタミンです。
動物性の食品を食べない食事法を選択する場合には、このようなウィークポイントも理解した上で食事管理を行なっていくことをおすすめします。
その他の注目ポイント
イソフラボン
イソフラボンは強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種です。
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするため、骨粗しょう症の予防や癌予防に効果があるとされる他、月経前症候群の軽減についても期待され、研究や調査が行われています。
脂肪酸
大豆の脂質はその8割が不飽和脂肪酸です。たんぱく質の必要量が多いアスリートは肉や卵、乳製品の摂取量ばかりを増やすと飽和脂肪酸の摂取量が増えます。
大豆製品を取り入れることで、摂取する脂肪酸のバランス改善につながります。
消化・吸収
大豆は消化が良くないという特徴があります。
しかし、豆乳や豆腐に加工されると消化の良い食品に生まれ変わります。
おすすめシーン
大豆・大豆製品の特徴をまとめます。
◆100gあたりの脂質は少ないが、肉や魚と同じようにたんぱく質を摂取しようと思うと、脂質の摂取量も増えてしまう
◆カルシウム、マグネシウム、鉄などが豊富/ビタミンB6やビタミンB12が少ない
◆イソフラボンを含む
◆脂肪酸の割合は不飽和脂肪酸が約8割で飽和脂肪酸が少ない
◆大豆のままだと消化が悪く、豆腐などに加工することで消化率が上がる
これらを踏まえた上で、次のシーンでの活用がおすすめです。
◆牛乳・乳製品が苦手またはアレルギーやお腹に合わないなどで、カルシウムの摂取が少なくなりやすい場合
◆たんぱく質の摂取量は増やしたいが、飽和脂肪酸の摂取は控えたい場合
◆骨密度低下のリスクが気になる場合(陸上長距離選手、水中競技、審美系競技など)
◆睡眠の質を高めたい場合の夕食の主菜として
日頃から肉や魚に加えてバランスよく取り入れることは大切ですが、上記に当てはまる場合は大豆・大豆を献立へ取り入れてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
私は骨密度の測定で同年代の平均より低い結果だったことを機に、納豆や豆腐の摂取頻度を増やしました。
納豆や豆腐は調理が簡単です。バランスよく取り入れてみてください。