夏はビールが美味しい季節ですね!
お祭り、花火大会、バーベキュー、などビールを美味しく飲めるイベントも多いです。
運動をして体を鍛えている人の中にも、運動後のビールが特別美味しい!と感じている人は多いのではないでしょうか。
夏の暑い日、汗をかいた運動後は冷たいビールがより美味しく感じられますが、飲み過ぎには注意が必要です。
暑さや運動で汗をかいた後の飲酒は特に注意が必要ですし、冷たいビールが美味しく感じることで普段より飲みすぎてしまう傾向にもあります。
今回は、運動後の飲酒の注意点と、飲酒時のポイントをお伝えしたいと思います。
夏や運動後にビールが美味しい!と感じる理由
猛暑が続く日、仕事終わりのビールや、汗を流した運動後のビールは特別美味しく感じますよね。
なぜビールが美味しく感じるか知っていますか?
喉の神経は、「炭酸成分・水・酸味」に反応しやすいです。
ビールはこの「炭酸成分・水・酸味」をすべて含んでいるので、喉の神経が反応し、美味しいと感じています。
また、おつまみと一緒に飲むことで、おつまみには喉を乾かす役目もあるので、乾き物のおつまみを食べ、またビールを飲むことで何度も美味しいと感じています。
特に暑くて喉が乾きやすい夏は、ついつい飲みすぎてしまうので注意が必要ですね。
運動後の飲酒の注意点
運動後の飲酒には注意が必要です。
飲酒による体への影響を知り、飲み方に注意していくことが大切です。
<水分不足(脱水症状)>
運動後は汗をかいて水分が不足しています。
水分補給をするとは思いますが、ビールなどのアルコールは利尿作用があり、水分がより失われやすいです。
水分不足の状態で飲酒を続けると、アルコール分解がスムーズにいかず、酔いやすく、二日酔いにもなりやすくなってしまいます。
水分不足による軽度の脱水でも、頭痛やめまい、失神、痙攣など様々な症状を引き起こす可能性があります。
<栄養バランス>
お酒を飲むと、味の濃いものが欲しくなったり、普段とは違う食事内容になってしまい、栄養バランスの乱れに繋がります。
また、アルコールは、ビタミン、葉酸、亜鉛などの重要なビタミン・ミネラルの吸収を妨げてしまいます。
特に暑いとお酒ばかりを飲んで、食べ物をあまり食べないといった栄養不足から体力の低下にも繋がりやすいです。
<疲労回復>
運動後には疲れた体の回復が大切ですが、飲酒でアルコール分解の作業が必要になると、飲酒量が多いほど肝臓が疲れてしまって疲労回復が遅れてしまいます。
飲酒は、運動によって負担がかかっている内臓にさらに負担をかけることになります。
アルコールの摂取によって内蔵に負担がかかると、筋肉の再生に回せるエネルギーが不十分になってしまいます。
また、運動後はグリコーゲン(筋肉に溜め込まれたエネルギー)が減少しています。
運動後に炭水化物を補給するなどしてグリコーゲンが増えることで疲労回復に繋がりますが、アルコールはグリコーゲンの増加を抑制してしまうので、疲労回復の遅れに繋がります。
疲労が蓄積することでパフォーマンスの低下にも繋がってしまいます。
<筋トレの効果が減少>
アルコールによって、筋肉を発達させるテストステロンというホルモンが減少します。
(たんぱく質の合成を促進し、筋肉の成長に欠かせないホルモンです。)
また、筋肉を分解するコルチゾールというホルモンが増加します。
せっかく筋トレをしたのに飲酒によって筋肉への効果が減少してしまうのはもったいないですね。
飲酒によって、運動後に適切な栄養摂取が出来ないと、疲労回復が遅れたり、トレーニングで負荷をかけた筋肉の再合成が上手くいかなくなってしまいます。
飲酒時のポイント
しかし…運動後はやっぱりお酒が飲みたい!という人は、以下の点に気を付けてください。
●飲酒量は控えめにする
まず飲酒量は控えめにしましょう!
過度の飲酒は普段でも体に負担になります。
運動後は特に体への負担が大きくなってしまうので飲酒量には十分気をつけましょう。
●水分補給を忘れない
お酒を飲んでいる時や飲んだ後は、多めの水を飲みましょう。
●たんぱく質を一緒に食べる
たんぱく質はお酒の吸収を穏やかにしてくれるので、おつまみにたんぱく質を積極的に摂りましょう。
●ミネラルが豊富な食べ物を食べる
アルコール分解によって失われてしまうミネラルをしっかり補いましょう。
まとめ
過度の飲酒は体に負担を与えてしまうので、運動後は特に飲酒量に注意し、飲酒する場合は、多めの水分を摂ることや、飲酒時の食事に気を付けることが大切です。
暑い夏は特にビールが美味しく、また飲む機会も多くなり、つい飲みすぎてしまうこともあると思います。
飲み過ぎは次の日のコンディションにも影響してくるので、体を鍛えるためにジムに行っている人や、運動を心がけている人は、運動後はなるべく飲まない、飲む場合は控えめにするなど、お酒と上手に付き合っていけると良いですね。
<参考文献>
(1)Walsh J K. Sedative effects of ethanol at night. Journal of Study on Alcohol, 1991, 6, pp. 597-600.(2)Burke L. (1995). ! e Complete Guide to Food for Sports Performance (2nd Ed.). Sydney: Allen and Unwin.NSCA’s Performance Training Journal | www.nsca-lift.org/perform(3)Wadler G, Hainline B. (1989). Drugs and the Athlete. Philadelphia, Davies.(4)Dawn Weatherwax, ATC, RD/LD, CSCS「Alcohol Consumption and Its Eff ects On Performance」NSCA’s Performance Training Journal Vol. 4 No. 6 | Page 7
アスリートコレクション編集部
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