スポーツ選手のための体づくりメディア

AthleteCollection / アスリートコレクション

「量を食べる食トレ」を推奨する風潮は変えていかなければならない。
2019.10.22(更新日2020.08.26)

 

「体が大きくならない」「食が細くて食べれない」そんな食事の悩みに対して「量を食べる食トレを推奨する意識は変えていかなければならないと思っています。

 

この悩みは僕が高校生だった10年以上前からスポーツの現場には存在していて、今もなお解決されることなく存在している。そして10年前と変わらず「量を食べる食トレ」を行う風潮があることに対して、この記事が新しい風になれればと思って書きました。

 

よかったら最後までお読みください。

 

原因と向き合う

これまで私はチームや団体、個人に向けてセミナーや講演会でアスリートの食事についてお話をさせていただく機会をいただいてきました。

 

「体大きくならない」から「量を食べる食トレ」をする風潮を変える事に対して、私たちがしなければならないことは、自分達の悩みの原因やボトルネックを把握すること、受け止めることからでしか、解決策はみいだせないと感じているので、いきなり原因をお伝えすると、「量を食べても体が大きくならないのは、食べたものを体内に取り込めていないから」だと感じています。

 

つまり問題は「食べた量ではなく、体内に取り込んだ量」です。

 

食べた量と体内に取り込んだ量

ここをしっかり押さえておく必要があります。

これまで、むやみやたらに量を食べればOKという風潮や、プロテインさえ飲めば大きくなると言った情報は、食べる量(摂る量)を増やせば体は大きくなるという考え方なのですが、食べたものというのは、胃や腸で消化されて、栄養素として体内に吸収されて初めて体づくりに使える材料」となります。

 

つまり、ここでいう「取り込んだ量」というのは、体づくりに使える栄養素の量であり、「体づくり」でもっとも大切なものです。

 

例えば、お肉を300g食べて50%しか吸収できないA君と、お肉を200g食べて100%吸収できるB君がいた場合、食べた量はA君の方が多いが、体内で使える材料の量はB君の方が多い

この場合、B君の方が質の良い食事ができていますよね。こういうことだと思います。

 

食事を嫌いにならないで

今、この瞬間から私たちに出来ることは「食べる量の意識よりも、取り込んだ量の意識を持って食事をすること」を認識する事であり、根性論で量を食べることではないという事です。

 

根性論を伴った量を食べろと言われる食トレは、選手や親御さんにストレスを与えるばかりか、食事というリフレッシュの時間が、ストレスを受ける嫌いな時間になりかねません。

 

食べることが嫌いになるというのは精神的に非常に貧しい状況であり、この状況下で強いアスリートが生まれてくるとは考え難いです。

 

普通のことを言っているだけ

ここまで、決して難しいことを書いたつもりはありません。むしろ、言っていることを容易にイメージが出来たのではないでしょうか?

 

決してぶっ飛んだことを言っているわけではなく、「普通に考えたらこうだよね?」くらいのことを書いています。もちろん、違う考えや他の原因やアプローチもあると思います。

 

でも、これが意外と意識されていないケースが多いと感じています。

だから今、こうして文章を書いてみました。

 

僕たちが身につけなければいけないのは「食べたものを取り込む能力」。

 

このキッカケを沢山の方へ

僕自身、この記事が食で悩んでいる方や、食を通じてさらなる高みを目指す方の新しい取り組みのキッカケになれればと思っています。また、同時に多くの方の元へこの記事が届いて欲しいと思っています。

 

もし、この記事に共感していただけたようであれば、この記事のURLを貼ってSNSにご投稿いただければ嬉しいです。

 

体づくりは「食べて終わり」ではなく「届けるところまで」

 

The following two tabs change content below.
アバター画像

中出寛省

ACトレーニングコーディネーター株式会社サモリット
【選手実績】全国高校サッカー選手権大会ベスト16・関東大学サッカー1部リーグ【講演実績】高校サッカーチーム・ラグビートップリーグチーム・ゴールドジム・その他、多数トレーニングジム、チーム、団体
    • 疲労へのアプローチ!
    • 食事方法で差をつける

    体づくりのヒント

    この記事を見ている人はこんな記事も見ています

    スポーツ栄養の新着記事