「寝るのに質なんて考えたことない」
選手時代の僕ならそう答えるだろう。
だが、最近ではテレビCMや街灯広告で有名アスリートを起用した寝具メーカーの宣伝を見かけることがある。
それくらい、アスリートにとって睡眠は欠かせない存在となっている。
その理由の1つに疲労回復がある。
寝る事で疲労を回復させるのだが、寝具などのアイテムの力以外に睡眠の質を良くする方法を考えたことはあるだろうか?
僕自身、現役時代は寝る事に質など考えたことはなかった。
そして、僕の様に睡眠の質について考えたことがなかった選手も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は今、僕が考える睡眠の質を高める方法につて記事にしてみました。
よかったら参考にしてみてください。
なぜ疲労回復に睡眠が必要なのか?
睡眠時には疲労回復に欠かせない理由の1つが「成長ホルモン」。
この成長ホルモンは、成長期の子供の成長や、タンパク質の合成、傷ついた細胞の修復、疲労回復に欠かせない重要な役割を担っていると言われており、睡眠時に分泌される。
とにかく寝ていれば成長ホルモンが分泌されるのですが、分泌の量が「睡眠の質」によって変わってくる。
誰しもが「成長ホルモンの分泌が多い睡眠をしたい」と思うし、どうすれば良いのだろうか?
睡眠の質は寝入りが勝負
成長ホルモンを少しでも沢山の分泌させるには、寝入りが勝負だと言われています。
上記の図でもわかる通り、寝入りから1時間がもっとも深い眠り(ノンレム睡眠)に入り、それと同時に、ノンレム睡眠の深さに比例する様に成長ホルモンが分泌されます。
深い眠りに入れば入るほど、分泌量が増え、朝に近ずくに連れて、ノンレム睡眠の深さが浅くなるほど、成長ホルモンの分泌量が減少していっています。(上記図参照)
つまり、寝入りでどれだけ深い眠りにつけるかどうかがポイントとなるのです。
寝入りを良くするポイント
睡眠の質を高める為に、寝入りを良くするには、寝るための準備が欠かせない。
ポイントは3つあります。
(1)スマホ利用を避ける
睡眠に向かうについれ、私たちの体は交感神経が優位な状態から副交感神経が優位な状態へ向かっていきます。
しかし、就寝前にスマホやPCの画面を見ることで、交感神経が刺激されると言われております。逆に、寝る前に蒸しタオルで目の周りを温めてあげることで、目の周りの筋肉が緩み、副交感神経が優位になると言われています。
就寝前はスマホ利用を避けることと、目の疲れをいやすケアを行います。
(2)入浴をうまく活用
アスリートの中には温泉が好きな選手も多いと思いますが、就寝前のお風呂を活用して寝る準備を進めていくことができます。
就寝前のお風呂は夏場は39度前後、冬場は40度前後のお湯に15分から20分浸かるのが良いと言われています。お風呂で深部体温が上昇し、入浴後は就寝へ向けて深部体温が現象することで、より良い睡眠に入れます。
(3)夜遅い時間の食事を改善する
学生アスリートや社会人アスリートは特に気をつけたいのが、夜遅い時間の食事です。
食事から1日で失った栄養を補給する為にしっかりと食事をしたいところですが、食事により発生する消化作業は交感神経を刺激してしまうばかりか、深部体温も上昇させてしまいます。
できる限り食事は寝る3時間前までに済ましておく、もしくは消化に良い食事や消化ケアを意識した食事を心がけるのがポイントです。
とは言え・・・
現実問題、夜遅い食事になってしまう人も中には沢山いると思います。
睡眠の質が悪くなるからといって栄養補給を怠るわけにはいきませんし、かといって、しっかりと食事をしてしまえば、睡眠の質を妨げるばかりか、内臓疲労の原因となり、翌朝に朝食が食べれない。という悪循環の要因にもなり兼ねません。
そんな時は、消化を意識した食事で栄養を補給する事をオススメしています。
まとめ
「僕はいつでもすぐに寝れるから!」
そう思っていても「寝る」という行為に質があり、それが疲労回復に影響をおよぼします。
アスリートにとって疲労回復は、明日今日の自分を越える為に欠かせないコンディショニングだと思いますし、その積み重ねが、大きな成長に繋がると思います。
細かいところですが、自分の体と向き合い、できることを普段から取り組んでみてはいかがでしょうか。
食事が疲労回復に繋がらない
疲労回復の質を高めるには、睡眠以外に「食事の質」を高めることも大切だと思っています。
食事の質を高めるというのは「食べ物の質」を高めるという事じゃなくて「食事を処理する質」です。
体の中でどのようにして栄養とエネルギーになっていっているのか?
そんな話についてこちらの記事で書いてます。参考にしてみてください。
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