動画は「San Diego Zest FC」様の貴重なyoutube作品です
海外で活躍する一人のサッカー選手と出会い、サッカーと人間的成長について、以下の考えを抱くキッカケとなった出来事を今回はご紹介したい。
普段の生活で
一見するとストレスで無駄に感じるような問題も自分の糧になる
いろんな事を考え、解決策を探し、時に誰かに助けを求め、問題を解決する
ストレスは無い方がいいのだが
ストレスがあると考えや人間力が養われる
その人間力はサッカーにも役立つそんな風に思う
海外はこのストレスが多い
僕が出会ったサッカー選手は、女子サッカー最高峰とも言われるアメリカにおいて、大学リーグ(NCAA)ディビジョン1で10番を背負い活躍する一人の日本人「黒崎優香」選手(ケンタッキー大学)だ。
アメリカという女子サッカー最高峰の環境でサッカーに全てを注ぎながらも、異文化で過ごすハンデを背負い、選手として挑戦する彼女にお会いして話を聞いてきた。
彼女と会ったのは2017年の12月。
忘年会シーズンを前に騒がしい新宿駅の人混みの中、大きな荷物を手に彼女は現れた。
シーズンが終了し、帰国のタイミングで会う事が出来た。
優しそうな佇まいからは想像できないほど、落ち着いていて、淡々と話をしてくてた。
自分に無いものを求めてアメリカへ
比較的静かなお店で軽い食事をしながら、彼女との会話は始まった。
たわいもない話から始まり、気になっていたこの質問。
どうして、アメリカという選択肢になったのだろうか?
について触れてみた。
普通であれば、高校から大学へ進学し、大学からプロとしてなでしこリーグを目指す。そんなシナリオを想像する人が多いのではないだろうか。
ましてや彼女の国内でのキャリアが年代別の日本代表、高校日本一となれば尚更だ。
しかし、彼女は自分の事を誰も知らないアメリカという選択をした。
その理由を聞いてみたかったのだ。
「私は高校までサッカーしかしてこなかったんです。」
だから、人として自分をもっと成長させられる環境に身を置きたい。
そういう思いが強くなってきてアメリカをイメージするようになりました。
僕の想像をはるかに裏切る回答が帰ってきた。
女子サッカーで言えばアメリカは世界最高峰のリーグといっても過言ではない。その高いレベルの環境でサッカー選手として成長したい。そんな返答が返ってくると僕は勝手に想像していた。
もちろん、彼女の中にはレベルの高いところでやりたいと言う思いはあるとは思う。だが、彼女が見ていた世界は、さらに上をいっていた。サッカー選手の成長はもちろんのこと、人間としての成長をそこに加えていたのだ。
何か、レベルが高い環境に挑戦する時、人はそれだけに専念したい。
そう思うケースが圧倒的に多い。
しかし、彼女はそうじゃなかった。
それはまるで、サッカーで自分のレベルを高めるのは当たり前、それにプラスして人間としての成長がなければサッカー選手としての成長もないのではないか。
そう僕に伝えてくれている様にも感じた。
とは言うものの、彼女の中にある1番はサッカーだ。
サッカーをするためにやるべきことをやる。
彼女自身、サッカーをするため、続けるためには、英語が必要なのでそのために英語も学業も頑張ってます。
そう僕に伝えてくれた。
確かに、彼女の話を聞く中で英語という壁は、大学に入る前も、入ってからも1つの大きな壁として存在しているように見受けられた。
そしてそれは、無理もない事だと思う。
試合に出るためには、技術だけでなく、周りとのコミュニケーションを取らなければならない。もちろん、自分のストロングポイントをアピールしなければならない。それを全て英語で行わなければならないのだ。
日本であれば、目を向ける必要のないところに目を向け、時間を割き、努力しなければならない。一見無駄のようで、ストレスのかかることのように思える。
でもこの時間と経験が彼女のサッカー選手としてのスキルと人間性を大きく形成して行くのだと感じた。
事実、彼女とサッカーの話をすると、物怖じせず、自分の考えを持って明確な返答が返ってくる。
「常に分かりやすく伝える」という意識が無意識のうちにあるのかもしれない。
例えば、日本とアメリカのサッカーについて
日本はパスサッカーが上手い。
だから、体が小さくても、ワールドカップでも優勝する事が出来た。
でも、あれから月日が流れ、海外のチームもパスサッカーの技術は高くなってきている。
そんな状況でパスサッカーというストロングポイントだけにこだわって伸ばそうとするのではなく、私は日本人選手が劣っている部分を強化していかなければならないと思っている。
海外の選手が日本に劣っているとして、パスサッカーの技術を高め、レベルを上げているように。
そう話してくれた。
ここから少しサッカーの話に入る。
冒頭のyoutubeにもある通り、彼女が所属するケンタッキー大学はパスサッカーの向上を目的として、黒崎選手を学費全額免除の最高の条件で迎え入れいる。
それだけ、チームは黒崎選手を必要とし、パスサッカーを高めようとしている。
また、それは黒崎選手が明確に話してくれたように、アメリカの大学チームもパスサッカーの向上を図っている証拠でもあるように思えた。
その一方で、黒崎選手はアメリカに渡ってから早速サッカー選手としての洗礼を受ける。
とある試合で、相手のチャージを膝にくらい、膝を痛めてしまったのだ。
Youtubeの映像を見ていても彼女の膝に巻かれた痛々しいテーピングに目がいく。
日本国内では考えられない状態やタイミングでチャージが来る。しかも自分よりも大きく、強い選手のチャージが飛んで来るのだ。
この時も、完全に彼女がボールを保持していたにも関わらず、足ごとボールをかっさるような勢いで、体ごとぶつかってきたという。そんな日本ではあり得ないような危険なチャージに慣れていないタイミングで、膝を相手に持って行かれてしまったのだ。
これがある意味、黒崎選手が言う「フィジカル」の違いでもあるのではないだろうか。そういったリスクを考慮したボールの持ち方や、チャージに対応できるフィジカルの強さ、俊敏性を高める事。彼女にとって1年目のシーズンはそんな洗礼を浴びたシーズンだったようだ。
彼女にとっては全てが成長への糧
僕自身も短い期間だが海外に住んでいたことがある。日本では気にも留めないことに時間と労力を割かなければならないことが圧倒的に多い。でもそれは、今の自分の大きな経験と糧になっている。
今回初めて彼女とお会いして、お話をさせていただき、いばらの道を自分の成長だと感じて昇り詰めようとする彼女の姿勢に「挑戦者」としてのかっこよさを感じた。
これから日本は春を迎える。
新しい環境での生活がスタートする人や選手も沢山いると思う。
彼女の選択肢や考えが新しい生活をスタートする人の何か役に立てばいいな。
そんな風に思いながら、彼女の決断や考えにフォーカスして記事を書いてみた。
帰り際には、あどけない笑顔とともに、出身高校がある藤枝の名物エース最中をお土産にいただいた。そんなさり気ない心遣いもまた、彼女の魅力だ。
僕たち、アスリートコレクション【サッカー】は海外で戦える選手になるための「体づくり」と言う面において、海外選手が行なっているトレーニングをメディアで紹介している。
そんな僕たちにとって、黒崎選手はまさに、応援したい選手だ。
数年後、元日本代表「澤穂希」選手のようにアメリカでプロとなり、日本をWカップ優勝へ導く10番になってくれるかもしれない。
そんな思いを彼女に寄せながら、引き続き彼女の活躍を応援したい。
黒崎選手のSNS情報
是非、アメリカで頑張る「なでしこ」を応援してあげてください。
※冒頭で紹介させていただきました動画は「San Diego Zest FC」様の貴重なyoutube作品です。
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